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　しかし、このオフとなると春先のＤｅＮＡ有利の勢力図は絶対ではなく変化する可能性がある。友利コーチと球団の２年契約が今季で切れるためで、同コーチはすでに「契約を全うして自分は身を引く」と退団の意向を示している。そうなると、もし松坂が日本球界復帰を決断する場合、ＤｅＮＡにこだわる理由はなくなり、一気に水面下で名乗りを上げているパ・リーグ３球団にチャンスの目が広がってきそうだ。

　早くから獲得意思を示しているソフトバンクには、西武時代から親交の深い帆足がいて倫世夫人が福岡出身という利点がある。自宅は米ボストンのため松坂が国内復帰する場合、基本は単身赴任となろうが、夫人の実家がフランチャイズ地域にあるというのは他球団にないアドバンテージになるかもしれない。

　一方でこのオフ、エース・田中将大のメジャー移籍が現実味を帯びている楽天は、その穴埋めを託す松坂獲得を西武時代の先輩・松井稼とのパイプを軸に進めていく構え。今オフは田中のポスティングにより破格の資金が手に入るため、大きな補強に動ける状況にある。唯一、人的つながりの薄いオリックスは正攻法の条件勝負しかないが、チャンスはゼロではないだろう。

　いずれにしろ現段階で松坂の希望は「渡米８年目の来季も米国」にあるわけで、日本復帰はあくまでセカンドチョイス。しかし、メジャーでのキャリアが明らかに終盤に向かっている状況で、国内球団の争奪戦が再びヒートアップするのは間違いのないところだ。

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