コンビニ店内で商品の雑誌にオシッコをかけたとして、滋賀県警木之本署は、福井県大飯郡のアルバイト男性（２５）を器物損壊の疑いで逮捕した。

　５月３０日午後１時半ごろ、滋賀県長浜市のコンビニで商品の雑誌など７点（２５００円相当）に放尿した。昼食を買い求める客が引いた店内は閑散としていた。従業員が犯行に気づいたときには、容疑者は車に乗って姿を消した後だった。

「なんで床が濡れとるんや？」と不審に思った従業員は、立ちのぼる悪臭に気づく。調べてみると「やっぱ小便やんけ！」とひっくり返りそうになったという。

　防犯カメラの映像から容疑者が割り出され逮捕。同署幹部は「映像には様子がバッチリ写っとった。雑誌を両手で持って立ち読みするフリをしながら、下では立ちションしとった」と明かす。男性が立ちションする際には、イチモツに手を添えてするのが普通だが、立ち読みしながら“ノーハンド”で放尿していたという。

　容疑者は放尿したことは認めているが、動機については不可解な点が多い。同署幹部は「人間というのは普通、小便は便器の前じゃないと拒絶反応があるからなかなかできないもの」というが、そこまでやるには何らかの目的がありそうだ。被害品は週刊少年漫画誌だったため、作品や作者に対する恨みも考えられたが、同署はその可能性は低いとみている。

　容疑者は、福井の地元のコンビニでアルバイトをしていた。捜査関係者は「日頃、コンビニ店員としてお客さんの無理難題に対応し、相当のストレスをため込んでいたようだ」。店内を汚せば、店員が苦労するのはわかっていたはずだが…。