海外利用権で円谷プロ敗訴 ウルトラマンのキャラウルトラマン関連著作物の海外利用権で契約違反があったとして、都内の企画会社が円谷プロダクション(東京)に1億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は30日、約1600万円の支払いを命じた。 阿部正幸裁判長は、企画会社に権利を譲渡したタイの映画制作会社側と、円谷プロが1976年に結んだ海外での独占的利用権契約は有効だとする別訴訟の判決が2004年に確定したことを根拠に、契約は現在も続いていると判断した。 その上で、円谷プロが日本の玩具会社と結んだ、76年までに放映されていた7シリーズのキャラクターの商標権使用を韓国やタイで認める契約は、債務不履行に当たると認定。一方、76年以降に制作されたウルトラマンダイナなど比較的新しいキャラクターのライセンス契約は違法ではないとした。 76年の契約の有効性は海外の裁判所でも争われ、タイ最高裁では無効だとする円谷プロ側勝訴の判決が確定。中国でも一審で同様の判決が出され、いずれも日本とは異なる判断となっている。 【共同通信】
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