【ベネチア】イタリアで開催されていた第70回ベネチア国際映画祭の授賞式が7日夜(日本時間8日未明)行われ、日本から出品されていた宮崎駿監督の最後の長編アニメ「風立ちぬ」は受賞を逃した。
最高賞の金獅子賞はイタリアのジャンフランコ・ロージ監督によるドキュメンタリー映画「サクロ・グラ」。イタリアのメディアによると、ドキュメンタリー映画が金獅子賞を受賞するのは初めて。審査員長はベルナルド・ベルトルッチ監督。音楽家の坂本龍一さんも審査員として参加した。
「サクロ・グラ」は、ローマ市を囲む環状道路周辺に生きる市井の人々の姿を3年にわたって追った。ロージ監督は壇上で「ドキュメンタリーがフィクションと同じ土俵で評価されたことは非常に重要だ」と語った。
斬新な作品を集めたオリゾンティ部門の園子温監督「地獄でなぜ悪い」も受賞はならなかった。
コンペ部門のその他の主な受賞は次の通り(敬称略)。
▽銀獅子賞(監督賞)=アレクサンドロス・アブラナス(「ミス・バイオレンス」)
▽審査員大賞=「ストレイ・ドッグス」(ツァイ・ミンリャン監督)
▽男優賞=テミス・パヌ(「ミス・バイオレンス」)
▽女優賞=エレナ・コッタ(「カステラナ・バンディエラ通り」)
[2013/9/8-05:01 スポーツ報知]