東京ドーム約15個分という敷地にコンベヤー、選別機、破砕機、土壌洗浄機、焼却炉など多様な設備が立ち並ぶ。24時間操業で、人員も大型工場級の約800人。半数ほどが地元住民で、震災によって以前の仕事を失った中高年が多い。雇用対策の場でもある。
施設の事業費はすべて国が負担し、予定額は1482億円。強力な支援を得て、物量作戦でモンスターのようながれきの山をやっつけるといった印象を受ける。6月末時点でがれき処理の進捗率は6割超に達した。
手作業も加えた徹底した分別作業にも驚かされる。がれきを木くず、金属くず、コンクリートくずなど何種類にも分け、埋め立て用の資材などに変える。「リサイクル率の目標は80%」(県震災廃棄物対策課)という。
| 事業費 (予定) | 1482億円(宮城県や県内市町のがれき処理費用は総額で約7700億円、国が全額負担) |
|---|---|
| 処理量 (推計) | 津波で海中から陸上に運ばれた泥なども含めて322万トン(県内全体の処理量は1733万トン) |
| 雇用者 | 約800人(県が運営する9つの処理場で約3600人) |
場内では、鹿島をはじめ事業を請け負う有力企業のロゴマークをあちこちで目にする。高度な技術、ノウハウが存分に注入されたことから、視察者が頻繁に訪れる。
専門家も注目する施設だが、稼働から2年もたたないうちに消え去る。年内にがれき処理を終え、来年3月までに各種設備は解体される。地元住民らの雇用も打ち止めとなる見通しだ。
宮城県が震災後に設けた処理場は石巻を含めて9つ。いずれも13年度で事業を終え元の更地に戻される。各地で雇い入れた地元住民の再就職に向け、既に職業安定所との協議が本格化している。
いくつもの種類がある復興事業の中で、順調さが際立つがれき処理。だが、それゆえに生じている問題もある。震災復興の難しさを改めて見せつけられた気がした。
被災地
| 日経平均(円) | 13,860.81 | -204.01 | 6日 大引 |
|---|---|---|---|
| NYダウ(ドル) | 14,922.50 | -14.98 | 6日 16:34 |
| 英FTSE100 | 6,547.33 | +14.89 | 6日 16:35 |
| ドル/円 | 99.12 - .16 | -0.44円高 | 7日 5:49 |
| ユーロ/円 | 130.64 - .66 | +0.01円安 | 7日 5:49 |
| 長期金利(%) | 0.790 | +0.020 | 6日 13:27 |
| NY原油(ドル) | 110.53 | +2.16 | 6日 終値 |
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