７月の英製造業生産指数：前月比0.2％上昇－景気回復の兆候

　　９月６日（ブルームバーグ）：英国の７月の製造業生産 は前月比で増え、２カ月連続のプラスとなった。英景気の勢いが増している兆候は強まっており、イングランド銀行（英中央銀行）が示唆する時期より前に利上げが実施されるとの見方が広がっている。

英政府統計局（ＯＮＳ）が６日発表した７月の製造業生産指数は前月比0.2％上昇。ブルームバーグがまとめたエコノミスト23人の予想中央値 と一致した。６月は２％上昇（改定）だった。７月の鉱工業業生産指数 は前月比変わらず。天候要因でエネルギー需要が抑制された。

今週発表された８月の経済指標では、サービス業と建設業の活動が金融危機発生以来の最高となったほか、製造業活動の指数が２年半ぶり高水準に達した。ただし、この日発表の７月の貿易統計によれば、貿易赤字 がエコノミスト予想を上回った。

キャピタル・エコノミクス（ロンドン）のエコノミスト、サミュエル・トゥームス氏は統計発表前、「この日の統計は工業セクターが引き続き好調なことを示したものの、輸出減少はやや懸念材料だ」と指摘。「貿易統計は、１－６月に貿易から得た強い支えに英経済は今後はそう長くは頼れないという警告かもしれない」と付け加えた。

７月の貿易赤字は98億5000万ポンド（約１兆5300億円）に拡大し、昨年10月以来の高水準となった。輸出 は前月比7.6％減少。欧州連合（ＥＵ）以外への輸出が16％落ち込んだ。輸入は１％減だった。

カーニー英中銀総裁が先月７日に導入したフォワードガイダンス（時間軸政策）によれば、利上げは2016年末までないもよう。ただ、市場金利はこれ以前に利上げが行われることを示唆している。中銀の金融政策委員会（ＭＰＣ）は５日、政策金利を過去最低に据え置いたが、10年債 利回りは11年以来で初めて３％台に上昇した。

原題：U.K. Factories Boost Output Amid Signs of EconomicRecovery (2) （抜粋）

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更新日時: 2013/09/06 20:08 JST