自民党:石破幹事長「脱派閥」で悩み

毎日新聞 2013年08月19日 19時22分(最終更新 08月19日 21時19分)

自民党の石破茂幹事長=大阪市中央区で2013年8月5日、後藤由耶撮影
自民党の石破茂幹事長=大阪市中央区で2013年8月5日、後藤由耶撮影

 衆参の「ねじれ」を解消した自民党で、石破茂幹事長が党改革の主要テーマの「脱派閥」に悩みを深めている。昨年の総裁選では脱派閥の先陣を切ったが、昨年の衆院選と先の参院選で新人が大量当選し、各派は勢力拡大に走る。派閥の存在感を無視できなくなり、対応を迫られている。

 石破氏は7月30日の記者会見で「事務所の移転という形式的なことより、どうやって派閥の良さを生かすかの観点で論じられるべきだ」と脱派閥に向けた改革が足踏みしている現状を釈明した。

 党政治制度改革実行本部(逢沢一郎本部長)は今年2月、脱派閥を柱とする改革案をまとめ、安倍晋三首相は石破氏に早期の実行を指示。石破氏も改革案に沿って各派事務所を段階的に党本部に移転させる意向を示した。

 しかし、野党時代の国会議員200人余りから400人超の大所帯になったことが、結局、派閥の発言力の増大につながっている。石破氏は一時、党本部主導の新人教育を目指したが、衆参で150人を超える現状では限界がある。事務所移転についても「了解を得たところもあるが、衆参400人の議員がいる。党本部の機能をどうするか、一つ一つ検討が必要だ」と歯切れが悪い。

 一部の派閥領袖は参院選前、石破氏に選挙用の資金を派閥単位で配分するよう要求。石破氏も要求は無視できず、派閥の規模に応じた資金を配分した。

 一方、「脱派閥」で自民党の古いイメージを払拭(ふっしょく)したい首相は石破氏ら執行部に物足りなさを隠さない。首相にとって脱派閥は「ポスト安倍」の動きをけん制する意味合いもある。首相は周囲に「石破さんには『派閥解消』まで強く言ってもらいたい」と語っており、板挟み状態となった石破氏の苦悩が続きそうだ。【念佛明奈】

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