サブカテゴリー

PR:

能見 長かった 2か月ぶり9勝目「うれしい、うれしい!」

セ・リーグ  阪神8−4巨人 (9月6日  甲子園)

最終回に失策を犯した鳥谷(左)を冷やかす西岡。中央は能見
<神・巨>最終回に失策を犯した鳥谷(左)を冷やかす西岡。中央は能見
Photo By スポニチ

 聖地のお立ち台へと促す球団広報の手を振り払い、背番号14はベンチへと消えた。胸を張れる投球ではなかったかもしれない。それでも、久々に味わった勝利の味は悪くなかったはず。阪神の先発・能見が粘りの投球で巨人打線を7回7安打2失点に抑えた。

 「(球数を)だいぶ費やしたね。しっかり腕を振っていこうと。低めを意識しながらね」

 試合後の第一声に投球内容は凝縮されていた。費やした120球。3回以外は走者を許しながら、低めに丁寧に集め、要所を締めた。3点リードの4回には無死一塁から高橋由に142キロの直球を左翼ポール際に運ばれる2ランを被弾。1点差に詰め寄られたが「悪くはなかった」というボールの走りを信じて腕を振った。

 完封でも完投でもないが、熱投でリードを守り、勝利のバトンを中継ぎ陣につないだ。

 厳しい夏場も「走るエース」は変わらなかった。今季は登板翌日にポール間走を黙々とこなす姿が目立つ。ジョギングではなく、全速力。投手陣の中でも練習メニューを一任されているとはいえ、先発翌日に行うメニューとしては異例だ。

 「夏は大事やからね。あんまり登板翌日とかは気にせずに今は走ってる」。今季は開幕前にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参加した影響で、疲労のピークが例年より1カ月ほど早いという。7月9日の中日戦(那覇)から、6試合も白星から遠ざかっていたが、立ち止まりはしなかった。疲労が抜けない中、走り込んで体を追い込み「ここを乗り切れば状態は上がってくる」と何度も復調を念じた。

 前回8月29日の巨人戦(東京ドーム)では完投目前の9回無死一、三塁から坂本に同点犠飛を打たれ降板。ベンチを蹴り上げ、グラブをたたきつけるなど、激しい感情を表に出した。リベンジはマウンドでするしかなかった。苦しみの先に待っていたのは約2カ月ぶりとなる9勝目。「うれしい、うれしい!清水もよう頑張ってくれた」。エースが残した少年のような笑顔が上昇気流を予感させた。 試合結果

[ 2013年9月7日 06:00 ]

Webtools & Bookmarks

注目アイテム

ニュース

注目アイテム

人気ニュースランキング

    ※集計期間:

    » 続き

    【楽天】オススメアイテム
    クイックアクセス

    スコア速報

    特集

    選手名鑑

    オススメ

    スペシャルコンテンツ