8月の月間MVPに選ばれ、記者会見する阪神・藤浪=甲子園【拡大】
苦しい時期にチームを支えた。藤浪が初の“タイトル”を獲得だ。セの高卒新人としては1987年8月の近藤真一(中日、3勝0敗、初登板無安打無得点試合達成)以来26年ぶりの月間MVP獲得だ。
「こういう賞をもらえたことをすごく光栄に思うので、今後もしっかりやっていけるようにしたいです」
5戦で白星を4つ並べ防御率は1・09だった。1年前の8月は大阪桐蔭高のエースとして甲子園で春夏連覇を達成。今季の球宴時にも「自分は夏男だと思う」と宣言し、後半の巻き返しを誓っていた。「言っちゃったからにはしっかりやらなければと思いました。夏にベストを持ってくるサイクルが体に染みついているので」と胸を張った。
疲労回復を狙い、プールトレーニングを多く取り入れたほか、夏バテ対策で小まめに食事を摂った。夏場は多くの選手が体重を減らすが「増えつつあると思います。2、3キロ増えていると思います」と、86キロから90キロ弱まで増えてきている。記録的猛暑も形無しだ。
夏男フィーバーは、8月4日の巨人戦(東京D)での6回ゼロ封勝利から始まった。新Gキラーとして、7日の巨人戦(甲子園)で2度目の伝統の一戦に先発する。能見に続く連倒で、弾みをつける。
「巨人戦でデータを取られるのは当たり前だと思うので、別になんとも思わないですね」
この日はブルペン投球、ダッシュなどで最終調整を行った。CSが控える10月も若きエースに期待がかかる。“秋男”にもなり、チームを日本一へと導く。(長友 孝輔)
(紙面から)