宮崎監督「引退の辞」全文掲載9月6日 15時43分
宮崎駿監督は、記者会見に合わせて、「公式引退の辞」として報道陣に書面でも引退の理由を明かしました。書面の全文を掲載します。
「ぼくは、あと10年は仕事をしたいと考えています。自宅と仕事場を自分で運転して往復できる間は、仕事をつづけたいのです。その目安を一応“あと10年”としました。もっと短くなるかも知れませんが、それは寿命が決めることなので、あくまでも目安の10年です。
ぼくは長編アニメーションを作りたいと願い、作ってきた人間ですが、作品と作品の間がずんずん開いていくのをどうすることもできませんでした。要するにノロマになっていくばかりでした。“風立ちぬ”は前作から5年かかっています。次は6年か、7年か・・・・・・それではスタジオがもちませんし、ぼくの70代は、というより持ち時間は使い果たされてしまいます。
長編アニメーションではなくとも、やってみたいことや試したいことがいろいろあります。やらなければと思っていることーー例えばジブリ美術館の展示ーーも課題は山ほどあります。これ等は、ほとんどがやってもやらなくてもスタジオに迷惑がかかることではないのです。ただ家族には今までと同じような迷惑をかけることにはなりますが。
それで、スタジオジブリのプログラムから、ぼくをはずしてもらうことにしました。ぼくは自由です。といって、日常の生活は少しも変わらず、毎日同じ道をかようでしょう。土曜日を休めるようになるのが夢ですが、そうなるかどうかは、まぁ、やってみないと判りません。ありがとうございました。以上。2013,9,4」
▽ 人生の大半 アニメ制作に注ぐ (9月6日 15時3分)
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