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64年東京五輪聖火リレー最終走者・坂井さん、56年ぶりの聖火を「今度は客席で」

2度目の東京五輪への夢を語った坂井さん

 いよいよ7日夕(日本時間8日早朝)、アルゼンチン・ブエノスアイレスでの国際オリンピック委員会(IOC)総会で2020年の夏季五輪の開催地が決定する。1964年東京五輪の聖火リレー最終走者・坂井義則さん(68)は、56年ぶりの東京開催を熱望。「前回は最高の特等席でしたから、今度は客席で」。かつての19歳の青年は、75歳でのスタンド観戦を心待ちにしている。

 「ものすごい青空だった。主役はお天気だったなあ」。あの日、1964年10月10日。前日まで降り続いた雨はやみ、国立競技場の上空は雲ひとつない晴天となった。「あの3分間で人生は変わりました。僕だけでなく、あの大会は多くの人を変えたと思うんです」

 坂井さんは陸上400メートルで五輪出場を目指していたが、早大1年時の選考会で6位に終わり代表の座を逃した。広島県三次市に帰郷して抜け殻のように過ごしていたが、意外な形で五輪への道が開けた。45年8月6日、広島に原爆が投下された約1時間半後に生まれたことに着目した組織委員会が、最終走者に白羽の矢を立てたのだ。

64年東京五輪の開会式で聖火台に駆け上がる坂井さん]

 決定前、ある全国紙はいち早く知った情報をスクープすべく、坂井さんを自宅から連れ出し、東京行きの汽車に乗せた。動きを察知した他社が乗り込んでくると、途中下車して社用のセスナ機で東京へ。3日間、本人をホテルに缶詰めにしている間に号外を出した。

 「とんでもない話ですよね。でも、あのことがあって、あ、メディアって面白い商売だと思ったんです」

 大学卒業後、フジテレビに入社したのは、この時の体験があったから。ディレクターとして五輪報道に携わり、選手5人が死亡する人質事件が起きた72年ミュンヘン大会では、変装して選手村に潜入。現場からリポートした。

 2度目の東京五輪が実現した時、坂井さんは75歳になる。「今の日本は面白くない。目標を失い、張りもない。だから、また東京に五輪が来たら、みんなで目標を掲げましょうよ。焼け野原からの復興の象徴になった前回みたいに。また五輪が来れば、きっと東京も日本も変わりますよ」

 ◆坂井 義則(さかい・よしのり)1945年8月6日、広島県三次市生まれ。68歳。中学から陸上を始め、三次高3年時に国体の400メートルで優勝。66年のバンコク・アジア大会では1600メートルリレーで金、400メートルで銀。68年にフジテレビ入社。五輪報道などに携わり、05年退社。現在は同局関連の番組制作会社でエグゼクティブプロデューサーを務める。

(2013年9月7日06時03分  スポーツ報知)

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