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【モータースポーツ】

<遠藤智の飛び魚日記>わかめラーメンとショーヤとタカ…の巻 第797回

2013年9月6日 12時26分

わかめラーメンを食べて2010年のカタールGPで初優勝達成のショーヤ。以来、本当にそう思ってくれていたのか、飛び魚がいつも買っていくので仕方なく食べてくれていたのかはわからないが、決勝前にはわかめラーメンと食べていた。これは2010年のイタリアGP。ショーヤとわかめラーメンのツーショットですよ

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 シーズン後半戦は米国・インディアナポリスGPから始まり、チェコGP、イギリスGPと続く3連戦となりました。こういうときは日本から太平洋を越えてアメリカ、大西洋を越えてヨーロッパへ。そして、ユーラシア大陸を飛び越えて日本に帰ってくるという“世界一周チケット”が一般的なルートとなるのですが、そうすると、リースしているクルマ(今年は5ヶ月半)でヨーロッパ内を移動している飛び魚には、最低寄港地の数が足りないなど、いくつかの制約が生まれることになり、それならばアメリカ往復、ヨーロッパ往復の“日本を起点にいってこいいってこい作戦”の方がいいだろうということになったのですが、その結果は・・・「ひじょーに疲れました」なのでありました。

 ひじょーに疲れるとどうなるかというと、朝起きると学校に行きたくなくなったり、会社に行きたくなくなる“なんとか病”と同じで、飛び魚もまた、原稿の締め切りが迫ってくると「疲れた」「身体がだるい」「風邪をひいた」「あたまが痛い」「めまいがする」「眠たい」などなど、いろんな体調の変化が出て来て、締め切りをぶっちぎることになります。新聞の締め切りは「待ったなし」であり、そんなことは言ってられないのでしっかりやりますが、雑誌、ウエブの原稿は、なんだかんだと理由を挙げては、一日延ばし、二日延ばしとなり、担当者に迷惑をかけています。

 とは言ってもね・・・米国を往復して、日本滞在10数時間でヨーロッパへと飛び、チェコ、イギリスの2戦でクルマで移動した距離が3700km(書き間違いではありませんよ)となれば、あーた、いつ原稿書きます?やれるもんならやってみろと言いたくもなりますね。でも、これもまた自分で選んだ道。仕方ないのであります。ということで、イギリスGPを終えて、イタリアのミサノで開催される次戦サンマリノGPに向けてクルマをとりあえずミラノに回送し(こういうことをしなければならないのも、リースしたクルマで移動している飛び魚の悩みでもあります)、日本に帰ってきました。

2009年のカタールGP。タカこと中上貴晶とショーヤ。全日本時代からライバルで仲良しでした

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 帰ってきた日が9月5日でした。この日は2010年にミサノで行われたサンマリノGPで亡くなったショーヤの命日。成田空港からショーヤの実家のある千葉県旭市まではクルマで小一時間なのでレンタカーを借りて行けばすぐなのですが、さすがに疲れ切った身体なのでとても無理。ということで、日をあらためて行くことにしました。日本に帰ってきた日は、なにはともかく、ラーメンを食べるというのが飛び魚のお約束。ショーヤの命日なので、カップ麺になってしまうのですが“わかめラーメン”を食べることにしましたよ。

 “わかめラーメン”とショーヤのエピソードは、大概の人は知っていると思いますが、2010年の開幕戦カタールGPの決勝前、たまたま同じホテルに泊まっていたショーヤに飛び魚が「これを食べていいレースをするんだ」とわかめラーメンをあげたのが最初でした。それを食べて初優勝を達成したものだから、以来、ショーヤは決勝前にわかめラーメンを食べて縁起を担ぐようになります。ヨーロッパをベースにシーズンを戦っていたショーヤですからね。言い出しっぺの飛び魚としては、日本に帰ってくる度にわかめラーメンを調達しなければならなくなったのでした。

 わかめラーメンは大黒食品とエースコックの2メーカーが有名ですが、初優勝したときにショーヤが食べたのは、大黒食品のわかめラーメンだったので、大黒食品のわかめラーメンを探して、いくつもの店を転々としたこともありました。遠征するときは、いつもカップ麺をどっさり買い込んでいく飛び魚ですが、以来、わかめラーメンはなくてはならないものになっています。それはショーヤが亡くなってからも変わらず、疲れているとき、今日はがんばろーという日は、わかめラーメンを食べるようにしていますよ。

 それにしても、『トーチュウF1Express』がしばらくお休みということになり、突然、中日スポーツのサイトに飛び魚日記がアップされることになったのですが、たまたま、なんだこれ?と思って見てくれた方には、なんのことやら、さっぱりわからない内容だろうなあーなんて思ったりしています。しかし、昨日(5日)、中日スポーツのアクセスランキングに飛び魚が書いたタカこと中上貴晶の記事が8位にランクされていて、おお、中日スポーツのサイトにもモータースポーツのニュースが定着してきたなと嬉しくなったのであります。

わかめラーメンを食べて、最高のレースをしたという中上貴晶。3戦連続の2位でしたよ

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 後半戦の3連戦で連続2位になり注目を集めているタカですが、イギリスGPでは、飛び魚がある人にあげようと思って手にしていたカップ麺数種類を見て、タカが「うわ、おいしそー」と言うので、「なんだなんだ、タカも食べたい?どれがいい?好きなの取っていいよ」と言うと、「ショーヤにちなんでこれにします」とわかめラーメンを選びました。そして決勝では初優勝まであと一歩の2位。3戦連続の2位でしたが、その中でも一番いいレースとなりました。

 いま思えば、あのわかめラーメンはエースコックだったので、効果がちょっとだけ薄かったのかもしれません。となれば、次のサンマリノGPには、優勝まちがいなしの大黒食品のわかめラーメンをイタリアで連日トレーニングに励むタカに持っていってあげようと思ったのでありました。(飛び魚=遠藤智)

束の間の帰国。ショーヤの命日だったのでわかめラーメンを食べましたよ

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