小樽市民の台所で北の食文化を感じる。「南樽市場」

1月中旬、雪がワシワシ降る中、北海道Likers編集部が小樽の市場へ行ってきました。
 
タクシーの運転手さんに、小樽にはたくさん市場があるけど、地元の人が利用するのはどこですか?と尋ねたら、「やっぱり、南樽かなぁ」と教えてくれました。…ということで、さっそく南樽市場(なんたるいちば)へ。
 
南樽市場は、観光客がお土産を求める市場と少し様子が異なりました。
 
なぜなら、並ぶ店舗が鮮魚店だけではなく、野菜や果物、肉、お惣菜、日用雑貨、花屋、薬など、生活に密着したものばかり。町の商店街が、一つ屋根の下に集まった感じです。
 
 
▲小樽市民が普通に利用する市場ですが、もちろんカニやサケなど、お土産や贈り物におすすめの海産物も扱っていますよ
 
それでも、そこは港町小樽。魚屋さんに並ぶ魚介類は新鮮なものばかり。道外の人には珍しい、ハッカクやカジカなども並んでいました。そして、安い!
 
 
▲相内商店の赤ずきんおばさん。カスベやカジカなど、いろいろな魚を教えてくれました
 
▲お惣菜屋さんでは、大きなホタテのフライやかまぼこなど、すぐに食べられるものが
 
南樽市場の前身は、昭和13年、高砂1丁目(現在の小樽市若松2丁目)に建設された高砂市場です。開店当時は、大変な盛況だったとか。
 
しかし、戦争の影響で廃業。戦後昭和24年、高砂市場の関係者たちが長屋方式の市場として復活させ、昭和25年に南小樽市場協同組合を結成し、以来、地元の人たちに親しまれてきました。
 
昭和43年に今の市場が完成し、現在に至ります。昔から、地元に密着した市場だったんですね。
 
▲南樽長屋時代
 
▲完成当時の南樽市場。当時は、東北・北海道随一の市場と絶賛されたそうです
 
南樽市場には、とてもかわいいマスコットキャラクターがいました。
 
▲南樽市場のマスコット「みなみちゃん」。小樽出身の漫画家さんが描いています。各商店には、デザインが違うみなみちゃんの看板が。これを見比べるのも、楽しいですよ
 
 
 
観光客向けの市場も楽しいですが、このような地元密着の市場を歩くと、北海道の食文化や北国の旬を知ることができます。
 
 
 
各店舗の人たちは、とてもフレンドリーで、「この魚は何だ?こっちは何だ?」とはしゃぐ私たちに、親切に応えてくれました。
 
小樽に行ったら、ぜひ立ち寄ってみてください。
 
 
■南樽市場
 
所在地/小樽市新富町12番1号
TEL:0134-23-0722
FAX:0134-32-5167
 
●営業時間/9:00~18:30
●定休日/日曜日
 
北海道Likersライター チバタカコ
 
写真撮影 北海道Likers編集部