[英ロンドン 3日 AP] ロンドンで現在、「ウォーキートーキー」と呼ばれる高層ビルが建設中だが、近くに車を止めるときには気をつけた方が良い。
このビルは表面が湾曲していて、太陽光の反射が集束する。その焦点が合うと高温になり車が溶けてしまうおそれがあるのだ。少なくともジャガー1台が実際に溶けている。
さらに通りの反対側にある理髪店では、光の反射でカーペットが焦げて穴が開いた。
店主のアリ・エイケイさんは「仕事をしていたら、カーペットが焦げて煙が上がり始めたんです。これは健康と安全面で問題ですよ。建設前にきちんと調査すべきでした」と語った。
「ウォーキートーキー」を建設しているランド・セキュリティーズ社などは共同声明を発表し、苦情を真摯に受け止め、ビルがどのように太陽光を反射しているか調査するとしている。ロンドンの金融街に建設中のこのビルはユニークな形状をした37階建て。2014年に完成予定だ。
この問題は、ビジネスマンのマーティン・リンゼイ氏が「ビルに反射した光が集束して、所有するジャガーのミラー、パネル、フードの装飾などが溶けた」と報道陣に明かしたことで世間の注目を集めた。
問題は、太陽の位置のせいで1日に約2時間、今後2,3週間続きそうだという。
建設側は一時的に路上にスクリーンを設置するなどして問題を最小化したいとしている。また3カ所を駐車禁止にするようロンドン市当局に要請した。
[日本語訳:鈴木満彦]