なぜ、戦闘破壊学園ダンゲロス』は講談社BOXから刊行されたか?−−作家・架神恭介さんに聞く!(1)
投稿日 | 2月 17, 2011 | No Comments
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『よいこの君主論』や『完全パンクマニュアル』といった、パンクロック魂溢れる作品で知られる作家・架神恭介さんの、商業出版としては初の小説となる『戦闘破壊学園ダンゲロス』が今月1日、発売されました。
既にツイッターなどでは「こんなヤバい小説読んだことない!」という感想が溢れかえっています。
この度、非モテタイムズでは、この小説を書かれた経緯から、近刊『もしもリアルパンクロッカーが仏門に入ったら』で繰り広げられる宗教論についてまでをお聞きするため、架神さんに単独インタビューを行いました。
その模様を4回に分けて、短期集中連載という形でお送りします。
◆「エログロはやるべきではないけど、好きなものじゃないと書くテンションを保てない」
―まずは、『ダンゲロス』ご刊行、おめでとうございます。
ありがとうございます。
―ネットの方の感想をみても「凄く面白い」「こんな小説読んだことがない」というものが多かったと思います。架神さんがツイッターやブログでおっしゃられていた「シビアな能力バトル」、敵を殺すときは殺すよ、みたいなポリシーは、ジャンプの『ハンター×ハンター』や、山田風太郎さんなんかからの影響が大きいのでしょうか?
そうですね…影響と言うよりは、漫画とかの能力バトルでは、相手が殺す気でかかってきて、それで技がちゃんと決まってるのに、死なないというのが、あまりにも不思議だなと思っていて。いやそれは当然死ぬだろうっていう。だから殺してみようかなって。
あえていえば小説版の『封神演義』。安能務の。あれだと攻撃が決まると相手がサクっと死ぬじゃないですか。ああいうニュアンスを出したかったんですよ。だから死亡描写も、知り合いに読んでもらった段階から「あっさりしすぎ」って言われてたんですけど、それは狙ってやってましたね。
―あとツイッター等の感想をみても、「面白いけどエログロ描写がきつくて万人にはおすすめできない」というのが結構ありましたが…
いや、エログロはやるべきではないですよね、当然(笑)。やらないほうがいいことはわかってるんですけど(笑)。ただ、本書は二年かけて作ったんですけど、それだけエネルギーを費やすとなると、やっぱり自分の好きなものじゃないとテンション保てないってのがありまして。ホラー映画が好きなんで、どうしてもエログロをやりたくなるんですよね。
―架神さんが書かれているジャンプ感想や日記なんかを長年読んでいる立場からすると、「ダンゲロス」を読んでいて「ああ、架神さんだったらこういうエログロ描写喜んで書くだろうな」と思うんですよ。
そうですね、例えばフジオカ(爆弾の能力者)ってキャラの倒し方を「コイツどうやって破ろっかなー」とか考えてると、やっぱりどうしてもエロ方向になっちゃうんで(笑)。良くも悪くも思考が自然とそうなっちゃいますね(笑)。
◆かなりの無茶を許してくれる講談社の懐の深さ
―話を変えさせて頂くと、講談社BOXの賞に作品を応募された理由はどういったものですか?
やっぱり、普通の賞には受け入れられないもんだろうな、と(笑)。あと内容的にもそれなりにメタな感じじゃないですか。そこらへんに耐性のあるところにまずは送らないと、っていうのがあって。
講談社BOXって、清涼院流水さんのイメージが僕には強いんですよ。清涼院さんの『コズミック』や『ジョーカー』とか。あれが許されるなら、相当な無茶苦茶も許されるだろうと(笑)。
実際BOXはその期待に応えてくれたんで。(続く)
※画像:Amazon
(インタビュー=小山内)
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架神恭介
作家。早稲田大学第一文学部卒。著書に『完全教祖マニュアル』『完全HIPHOPマニュアル』『少女マンガに学ぶ恋愛学』など多数。
The 男爵ディーノ(本人のサイト)
『戦闘破壊学園ダンゲロス』
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(追記アリ)大手出版社(講談社か?)マンガ規制都条例に萎縮!――なんと小説に表現直し要求――ツイッターで架神恭介氏が激白!
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