富士通のESPRIMO FHシリーズは、IPSパネルを採用する23型液晶搭載のボードPC。今回チェックするのは、シリーズ中でハイエンドに位置し、CPUに第4世代インテル® Core™ i7-4700MQプロセッサー(4コア/8スレッド、2.4GHz、最大3.4GHz)を搭載する「ESPRIMO FH WF2/L
」だ。
「ESPRIMO FH WF2/L」。写真の本体カラーはスノーホワイト |
特徴的なのは、パイオニアと共同開発したサブウーファー搭載のスピーカーを標準搭載している点で、奥行き20.1cmとコンパクトな本体ながら、スペックやマルチメディア機能、独自機能などを盛り込んだ1台となっている。しかも、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」(以下、新生FFXIV)の推奨認定モデルということで、さっそくその実力を確認したのだ。
なお、富士通 WEB MARTではハイスペックな構成が選択でき、なおかつリーズナブルな直販価格で入手できることも注目点だ。たとえば試用機は、インテル® Core™ i7-3632QMプロセッサー、8GBメモリー、3TB HDDという構成となっていた。富士通 WEB MART
ではさらに、16GBメモリーに変更できるなどスペックに対するこだわりにも応じてくれる。
なお、標準の保証期間は1年間だが、富士通 WEB MARTなら2年間の延長保証(9800円)が、本体同時購入で無料になる。3年間に拡張できるワイド保証も、本体同時購入時に申し込めば1万9800円が、9800円となる。
主なスペック | ||
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製品名 | ESPRIMO FH WF2/L |
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型名 | FMVWLF2BD | FMVWLF2B |
価格 | オープンプライス(富士通 WEB MART |
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CPU | インテル® Core™ i7-4700MQプロセッサー(2.4GHz、4コア/8スレッド)、インテル®・ターボ・ブーストテクノロジー2.0対応、HTテクノロジー対応 | |
チップセット | モバイル インテル® HM86 Express チップセット | |
メインメモリー(最大) | 8/16GB(16GB) DDR3L SDRAM PC3L-12800 | 4/8/16GB(16GB) DDR3L SDRAM PC3L-12800 |
ディスプレー(最大解像度) | 23型ワイド(1920×1080ドット) フルフラットファインパネルIPS液晶、LEDバックライト、タッチパネル搭載 | |
グラフィックス機能 | インテル® HD Graphics 4600(CPU内蔵) | |
ストレージ | 約2/約3TB HDD(毎分7200回転) | |
光学式ドライブ | BDXL対応Blu-ray Discドライブ(DVDスーパーマルチドライブ機能搭載) | |
通信機能 | 無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n)、有線LAN(1000BASE-T) | |
インターフェース | USB 3.0端子×4、USB 2.0端子×2、HDMI入力端子、Bluetooth 4.0+HS、92万画素ウェブカメラ | |
ダイレクト・メモリースロット | SD/SDHC/SDXCメモリーカード対応 | |
テレビ機能 | 地上/BS/110度CSデジタル放送対応チューナー(ダブル録画、ダブルAVCREC対応)、クイックテレビ用デジタル3波チューナー(視聴専用)、リモコン | ― |
サウンド機能 | 2.1chステレオスピーカー(10W×2)、サブウーファー(10W)、 デジタルモノラルマイク、マイク/ラインイン端子、ヘッドホン/ラインアウト端子 | |
本体サイズ | 約幅571×奥行き201×高さ431mm | |
OS | Windows 8/Pro(すべて64bit) |
カッコイイ本体デザインと派手な音質のスピーカー
「ESPRIMO FH WF2/L」を見るとまず目に入ってくるのが、23型の大画面液晶、そしてスタンド部分と筒状の物体。液晶部分は、フレームとパネルのつなぎ目が無い「フルフラットファインパネル」となっていて、全体的にスタイリッシュなデザインだ。パネルには、ほこりの付きにくい静電気防止コートも施されているため、小さなお子さんやペットがいる家庭ではうれしいポイントだろう。
またスタンドの支柱や台座は、デザイン性と強度に配慮しアルミの素材を採用しており、AV機器を彷彿とさせるデザインとなっている。大きな液晶ディスプレーはほしいが、無骨なデザインは避けたいという場合には最適だ。
スタンド部分の支柱や台座は、デザイン性と強度に配慮しアルミの素材を採用しており、AV機器を彷彿とさせるデザインとなっている |
筒状のものはパイオニアと開発したというスピーカーだ。サブウーファー搭載で最大出力は30W。サテライトスピーカーが10W×2、サブウーファーが10Wとなっている。また、筐体素材がアルミであること、液晶部分から離して設置することで、音が濁る原因となる筐体振動を防ぐことでクリアかつ鋭い音を実現しているとのこと。
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筒状のものはパイオニアと開発したというスピーカー。サブウーファー搭載で最大出力は30W。サテライトスピーカーが10W×2、サブウーファーが10Wだ | スタンド部には、パイオニアのロゴが |
スピーカーが液晶下部に付いているため、実際のTV視聴時や音楽視聴時は視聴距離として90cmくらいを保つと、音の中心が耳にくるようになるだろう。新生FFXIVのようなゲームには最適で、まず低音が強く出るので、モンスターのうなり声は艶めかしく、戦闘時のBGMには迫力があり、ゲームの世界に引き込まれる。魔法エフェクトのきらめくような音、攻撃時の銃声や爆発音、敵を切りつける音なども、派手に聞こえるところがグッドだ。
本体背面にはHDMI入力端子もあるので、ゲーム機やAV機機の接続が可能だ。自室ではPCとしてだけでなく、TV視聴やBDプレイヤー、ゲーム機用液晶ディスプレーとしても活躍してくれるはずだ。
背面にHDMI入力端子を1基搭載 |
このほか機能面では、地上・BS・110度CSデジタル放送に対応したチューナーを備え、光学ドライブはスロットイン方式のBDXL対応BDドライブを搭載。「コンピューターの管理」画面で確認したところ、パイオニアのBDR-TS04であった。
タッチからジェスチャー、視線まで多数の操作機能が用意
昨今のPCはWindows 8搭載が主流だが、従来のマウス&キーボードでは、タッチ操作しやすいよう一新されたUIの操作性についていけない部分もあると感じる。この点、ESPRIMO FH WF2/Lはタッチパネル液晶を搭載しているので安心。さらに視線アシスト機能つき。これは視線でWindowsやアプリを操作できるもので、画面右端を見つめればチャーム表示、Internet Explorer 10(IE)の上下を見つめればスクロールといった操作が可能だ。
視線アシスト用のカメラ |
視線アシストは液晶ベゼルの下部に専用のカメラとセンサーがある。視線検知には近赤外線を使用する仕組みで、センサー部や顔に日差しが当たると検出できない点に気を付けよう。試しに、ESPRIMO FH WF2/Lを自宅で使ってみたところ、ゆったりネットサーフィンをするときにIEの視線スクロールが意外と便利だった。
タッチ操作で液晶ディスプレーが汚れないようにしたいという方には、「ESPRIMO FH WF2/L」のジェスチャー機能もオススメしたい。液晶ベゼル上部にあるWebカメラに手をかざすことでマウスカーソルを操作可能なほか、人差し指を唇に当てて、いわゆる”しー(静かに)”というポーズをすればミュート機能が働く。
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本体上部にあるWebカメラ | ジェスチャー機能の設定画面。「ハンドジェスチャー」をONにすれば機能する |
また、付属マウスのホイール部分は、左右に倒すとチャーム表示や起動中アプリの切り替えに設定可能だったりと、Windows 8を快適に使うための工夫が随所に見られる。富士通 WEB MARTでは6980円でワイヤレスタッチパッドを追加でき、ノートPC感覚で操作できるようになるのだ。
新生FFXIVを標準品質で快適プレイ
ESPRIMO FH WF2/Lは新生FFXIVの推奨PCでもあり、当然その性能は気になるところ。
まずは、Windows 8の快適さの指標となる「Windows エクスペリエンス インデックス」を見ていこう。基本スコアは「5.9」。いちばん高いスコアは、「プロセッサ」と「メモリ」の「7.9」という高水準をマーク。プロセッサの数値の高さは、さすがはインテル® Core™ i7-4700MQプロセッサーといったところだろう。内蔵グラフィックスには、インテル® HD Graphics 4600を搭載しており、「グラフィックス」「ゲーム用グラフィックス」のスコアは「6.6」と高めだ。一番低いのは「プライマリ ハードディスク」の「5.9」となった。HDDの場合、実質的にこの「5.9」という値が上限にあたるため、妥当なところだろう。これ以上の結果を出したい場合にはストレージをSSDにするしかない。
Windows エクスペリエンス インデックスの結果画面 |
次に、新生FFXIVの快適さが分かる「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」を実行。こちらは表示品質のプリセットが「最高品質」「高品質(デスクトップPC)」「高品質(ノートPC)」「標準品質(デスクトップPC)」「標準品質(ノートPC)」の5種類が用意されている。
標準品質(ノートPC)を選び、解像度1920×1080ドット、フルスクリーン表示という条件でテストしたところ、結果は「2527」で「やや快適」という評価となった。公式の評価指標と照らし合わせると、「普通」評価以上に快適で、「標準的な動作が見込めます。余裕があればグラフィック設定の調整をお勧めします。」とのことだ。解像度や描画設定を変更するなど、自分が遊びやすいように調整すれば、さらに高い結果を叩き出しやすくなる。
新生FFXIV ベンチーマーク キャラクター編の結果画面 |
また、ベンチマーク実行中は、ファンの回転数が少し上がるものの、特に騒音は気にならないレベルだったため、夜間に新生FFXIVで遊びたいという方に安心だろう。
ちなみに、CPU温度も計測している。計測ソフトには「CPUID HWMonitor」を使用し、計測時の室温はちょっと過激な30度。結果、アイドル時は4コア平均56度。ベンチマーク実行中は80度だった。長時間ゲームをする時や、負荷が高くなりがちなゲームをする時には、健康のためにもエアコンの冷房を入れたほうがいい。
ESPRIMO FH WF2/Lは、
新生FFXIVが遊びやすい1台4役のPCだ
新生FFXIVが遊びやすいPCがほしいという方に、ESPRIMO FH WF2/Lは最適だ。高い性能はもちろんのこと、23型という手頃な画面サイズ、フルHD表示、見やすいIPS液晶という条件を備えつつ、ボードPCならではの省スペース性で快適な新生FFXIV環境を構築しやすいからだ。
もちろん、ESPRIMO FH WF2/Lは一般的な用途にも最適だ。書斎や子供部屋、寝室など、新たに生活できる部屋を広げようとすると、意外と沢山の家電が必要になる。代表格はTVとPCだが、部屋のスペースは限られている。そんな悩みがあるなら、やはりESPRIMO FH WF2/L
をオススメしたい。PCとしてだけでなく、23型IPS液晶ディスプレーでTVや映画を観たり、レコーダー、ゲーム用ディスプレーとして使える、役立つ1台なのだ。
富士通 WEB MARTのカスタムメイドモデルであれば、自分の好みに合わせた構成を指定できるうえ、キャンペーンを利用することでリーズナブルな価格で購入できる。たとえば、ESPRIMO FH WF2/L
の直販価格は17万9800円からだが、最新のカスタムメイドモデルをお得な価格で購入できる割引クーポンを利用すると15万2300円から(15%オフ)となり、入手しやすい(2013年8月27日現在、割引クーポンの内容は変更になる場合がある)。購入時にはぜひ活用してほしい。
「ESPRIMO FH WF2/L」のポイント、その高い性能に加えて、23型という手頃な画面サイズ、フルHD表示、見やすいIPS液晶という条件を備えていること。ボードPCならではの省スペース性で快適な新生FFXIV環境を構築しやすい |
主なスペック | ||
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製品名 | ESPRIMO FH WF2/L |
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型名 | FMVWLF2BD | FMVWLF2B |
価格 | オープンプライス(富士通WEB MARTキャンペーン価格は15万2830円から。2013年8月27日現在) | |
CPU | インテル® Core™ i7-4700MQプロセッサー(2.4GHz、4コア/8スレッド)、インテル®・ターボ・ブーストテクノロジー2.0対応、HTテクノロジー対応 | |
チップセット | モバイル インテル® HM86 Express チップセット | |
メインメモリー(最大) | 8/16GB(16GB) DDR3L SDRAM PC3L-12800 | 4/8/16GB(16GB) DDR3L SDRAM PC3L-12800 |
ディスプレー(最大解像度) | 23型ワイド(1920×1080ドット) フルフラットファインパネルIPS液晶、LEDバックライト、タッチパネル搭載 | |
グラフィックス機能 | インテル® HD Graphics 4600(CPU内蔵) | |
ストレージ | 約2/約3TB HDD(毎分7200回転) | |
光学式ドライブ | BDXL対応Blu-ray Discドライブ(DVDスーパーマルチドライブ機能搭載) | |
通信機能 | 無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n)、有線LAN(1000BASE-T) | |
インターフェース | USB 3.0端子×4、USB 2.0端子×2、HDMI入力端子、Bluetooth 4.0+HS、92万画素ウェブカメラ | |
ダイレクト・メモリースロット | SD/SDHC/SDXCメモリーカード対応 | |
テレビ機能 | 地上/BS/110度CSデジタル放送対応チューナー(ダブル録画、ダブルAVCREC対応)、クイックテレビ用デジタル3波チューナー(視聴専用)、リモコン | ― |
サウンド機能 | 2.1chステレオスピーカー(10W×2)、サブウーファー(10W)、 デジタルモノラルマイク、マイク/ラインイン端子、ヘッドホン/ラインアウト端子 | |
本体サイズ | 約幅571×奥行き201×高さ431mm | |
OS | Windows 8/Pro(すべて64bit) |