持ち運べるゲーミングノートPCとしてデルが新デザインで送り出したのが、ALIENWARE 14だ。前回はその外観等を中心に紹介したが、今回は宇宙人の顔型エンブレムとたっぷり配されたイルミネーションが印象的なモバイルゲーミングマシンがどのような使い心地なのか、ベンチマークによる性能評価とともに紹介しよう。
「Alienware 14」 |
電源を入れると光輝くので非常に派手に感じるが、動作音などはそれほどでもない。もちろん、負荷のかかる使い方をしている時はそれなりにファンの音が聞こえはするのだが、音が甲高く耳障りだということもなければ、振動を感じるというようなこともなく、比較的快適に利用できた。
ディスプレーがノングレアなのは非常によい。反射がなくて見やすく、使う場所を選ばずに快適に利用できる。画面が暗めになるゲームだと特にグレアタイプのディスプレーは映り込みが気になるが、ノングレアならばそうした心配もなく、扱いやすい。本体サイズは前世代の「ALIENWARE M14x」とあまり変わらないのに、重量が150gほど軽くなっているのはガラス板がなくなったおかげかもしれない。解像度もフルHDになり、小さいながらも高精細な描画のできるマシンとなっている。
「ALIENWARE 14」試用機の構成 | |
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CPU | Intel Core i7-4700MQ(2.40GHz) |
チップセット | インテル HM87 Express チップセット |
メモリ | 16GB |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 765M |
ストレージ | 64GB SSD+750GB HDD |
通信機能 | 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11n/ac)、 Bluetooth 4.0 |
インターフェース | USB 3.0端子×3、HDMI端子、mini DisplayPort端子 |
光学式ドライブ | ブルーレイコンボドライブ |
カードスロット | 9メディア対応カードリーダー |
本体サイズ/重量 | 幅334.98×奥行き258.35×高さ40.12-41.70mm/最小重量2.77kg |
OS | Windows 7 Home Premium 64bit版 |
(次ページ、「小さくても最新ゲームでしっかり遊べる」に続く)
小さくても最新ゲームでしっかり遊べる
今回試用したALIENWARE 14の構成は、CPUにIntel Core i7-4700MQを採用し、16GBのメモリと64GBの高速化用SSDに750GBのHDDを組み合わせたものだ。グラフィックス機能はNVIDIA GeForce GTX 765M。OSはWindows 7 Home Premium 64bit版を搭載している。この構成でベンチマークによる性能評価を行った。
Windows 7の快適さの指標となる「Windowsエクスペリエンスインデックス」の一番低いサブスコアは「グラフィックス」と「ゲーム用グラフィックス」の「7.3」となった。「プロセッサ」と「プライマリハードディスク」の値は「7.6」、「メモリ」の値は「7.8」と全体的に非常に好成績になっている。
PCの総合的なパワーを判断する「PCMark 7」と、ディスクアクセス速度をはかる「CrystalDiskMark 3.0.2」、3D性能を計測するベンチマーク「3DMark 11」の結果もいずれも良好だ。これらのベンチマークは、いずれもNVIDIA GeForce GTX 765MとCPU統合のIntel HD Graphics 4600の自動切り替えを有効にした状態で実施しているが、NVIDIA GeForce GTX 765Mの固定動作にすることも可能だ。
Windowsエクスペリエンスインデックス |
PCの総合的なパワーを判断する「PCMark 7」 |
3D性能を計測するベンチマーク「3DMark 11」 |
ディスクアクセス速度をはかる「CrystalDiskMark 3.0.2」 |
ゲームの快適さについては「FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn ベンチマーク ワールド編」を実施してみた。フルHD解像度のウィンドウ表示で「標準品質」、「高品質」、「最高品質」の3種を実行した。「非常に快適」という結果が出たのは「標準品質」のみだったが、「高品質」と「最高品質」についても「快適」という結果が出ており、小さなマシンながら最新のゲームが十分に楽しめるということがわかった。
FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn ベンチマーク ワールド編 標準品質 |
FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn ベンチマーク ワールド編 高品質 |
FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn ベンチマーク ワールド編 最高品質 |
バッテリー駆動時間については、電源オプションを高パフォーマンスに設定し、無線LAN機能もオンにした状態で「BBench」を利用して計測したところ、2時間16分41秒使うことができた。バッテリーのみでモバイルして外出先でゲームというのは厳しそうだが、1プレイくらいなら大丈夫そうだ。
(次ページ、「イルミネーション設定とBTOで中も外もカスタマイズ」に続く)
イルミネーション設定とBTOで中も外もカスタマイズ
ベースマシンは試用した「http://click.linksynergy.com/fs-bin/click?id=DdApwXELjLs&offerid=39250.10004542&type=3&subid=0」のほかに、グラフィックス機能がNVIDIA GeForce GT 750Mの「ALIENWARE 14 スタンダード」と、CPUがIntel Core i7-4900MQになる「ALIENWARE 14 プラチナ」が用意されている。いずれもOSをWindows 8にしたり、ストレージをSSDにしたりといったカスタマイズが可能だ。オプションとして用意されている、ALENWAREのエンブレムつきモバイルバッグもおもしろい。
デルのマシンだけにプリインストールのアプリケーションは最低限だが、設定ユーティリティ「ALIENWARE Command Center」はおもしろい。イルミネーションが光るかどうか、いつ光るのか、何色に光るのかといった設定が行える。
キーボードバックライトに関しては4つのエリアに分けて設定することができる。全体的に光まくる派手ハデな設定にもできるし、利用時に便利に感じられる部分だけを控えめに光らせることも可能だ。
「ALIENWARE Command Center」は電源管理などイルミネーション以外の各種設定も行える。タッチパッドの無効化、ゲーム起動時に特定アプリケーションの無効化などもここからできるから、一通りいじっておくとより快適にゲームができるだろう。
「ALIENWARE Command Center」 |
電源プランの設定なども行える |