新日本プロレスの神戸大会(29日)で小島聡(42)とのV4戦に臨むIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(25)が、自ら飛車角落ちの制約を課す。マネジャーの外道から「本気レインメーカー禁止令」を受けたオカダは、技そのものの封印をも示唆。もう一つの必殺技「レッドインク(変型ラクダ固め)」も不要と宣言し、小島撃破に向けて、あえて高いハードルを設定した。
G1で屈辱のブロック敗退となったオカダは、汚名返上を期し神戸決戦で小島との一戦に臨む。
さらにシリーズ中は外道から「小島を欠場させない程度で粉砕」というミッションを拝命するなど“レベルが違う男”に求められるものは多い。
「天山(広吉)さんに続いて欠場になったら、タッグ王者がどっちもいなくなっちゃいますしね」と聞き分けよく、新日プロの事情も勘案するあたりはオカダもエースの自覚が芽生えてきた証拠。
それどころかオカダは「バットが簡単に折れちゃうんだから、手加減したって小島さんなら壊れちゃいますよ。レインメーカーいらないです。何ならレッドインクも。ツームストーン(パイルドライバー)で十分ですよ」と、さらに高いハードルを自ら設定した。
昨年1月4日の凱旋帰国以降、オカダの勝利は全てこの2大兵器によって生み出されてきた。これらを封印することは、ナックルを投げないナックルボーラー、波動砲のない宇宙戦艦ヤマト、白目にならない永田裕志に等しい試みだがオカダは「別にそれだけじゃないんで。そう思われるのは心外です」と自信をのぞかせた。
となれば小島が苦労に苦労を重ねて研究、開発、完成させたという「レインメーカー破り」も、意外な形で無用の長物化。本人同様に「役立たず」の烙印を押されてしまうことになる。
外道が与えた難ミッションにもケロリとした表情を崩さず、どこまでも強気なオカダが、小島に相棒同様「まさにツームストーン…」の名セリフを吐かせる日は近い。
ナイターSG「第59回モーターボート記念」、1日行われた優勝戦は毒島誠(29=群馬)が先マイから早々と独走に持ち込み、SG初制覇を成し遂げた。