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    かけはし2013.年9月9日号

シリアへのあらゆる軍事介入反対


アサド独裁体制打倒 民衆革命連帯を

米国は再び虐殺に手を染めるのか!

声明

アサドの化学兵器使用

反乱に立ち上がった民衆の皆殺し

シリア革命的左翼潮流

 アメリカ・オバマ政権はシリアへの軍事介入を決断している。われわれは何よりもアサド政権打倒をめざすシリア民衆の革命運動に連帯する観点から帝国主義のシリア攻撃に断固として反対する。シリアの革命的左翼潮流とアメリカ、イギリスの同志たちの声明を紹介する。(「かけはし」編集部)

 独裁政権はわが民衆に対する皆殺し政策を続けている。かなりの数の女性やこどもを含む何百人ものシリア人が、二〇一三年八月二一日朝早くに死亡した。ダマスカス近郊の東部グータの居住区における、反乱した諸地域に対してこの朝行われた極度に暴力に満ちた政権による攻撃の一環としての、毒ガスを使用した皆殺し兵器、化学兵器の否定し難い使用の犠牲者たちだ。
 二年以上の間、わが民衆がこうむった虐待と諸々の犠牲のリストは絶え間なく増え続けてきた。何十万人にも上る殉教者と負傷者の数、そして何百万人という亡命者や難民の数を数えることなど不可能だ。わが民衆に対する拷問も続いている。彼らの叫びは空に消え、死の沈黙が人間の意識を圧倒している。
 わが民衆に対する虐殺と弾圧政策は続いている。それは、その残忍さにおいてファシズムをしのぐ一つの政権が用いる、破壊と死の機構が犯しているものだ。それは、世界が長い間これまで知ったことのない悲劇、独裁体制による支配からの自由と解放を求めて反乱した民衆を襲っている悲劇だ。そしてその独裁体制は、わが国の虐げられた者たちに対する抑圧と搾取において、またちっぽけなブルジョア徒党の利害への奉仕において残忍この上ない。
 われわれの革命には、この地域と世界の民衆による革命、知性に敵意を持つ者から、また抑圧的かつ搾取をほしいままにする体制から自身を解放するために努力している戦士たちを別にすれば、心からの盟友はただ一人もいない。
 孤立した市民たちに対する支配的徒党によるこの憎むべき犯罪行為は、人間の命に対する冷笑主義を映し出している。それは、反革命諸勢力が地域レベルで、サウジアラビアとその同盟勢力に率いられて諸々の革命に対する攻撃を組織し始めたまさにその時に映し出された。アサド体制はそこに、そのいまわしい虐殺に乗り出す好機を見出すこととなるだろう。それでもわが民衆は、反乱し決意を固め、また負傷者という負担をも負いつつ、犯罪的な専制者に対する抵抗を続けるだろう。そして彼らを打ち破り、その犯罪にふさわしい罰を与えるだろう。
 われわれはわが死者を埋葬し、負傷者には世話をするだろう。われわれは、殺人者たちの打倒、強搾取的体制の打倒とわが民衆革命の勝利のための闘争に、さらに断固とし、さらに決意を高めることになるだろう。

自由、正義、平等、社会的公正のシリア建設のために!
ワシントンでもモスクワでもなく!
リヤドでもテヘランでもなく!
殉教者に栄光を!負傷者には回復を!
民衆革命勝利!
富と権力のすべてを人民に!
二〇一三年八月二一日、ダマスカス

(「インターナショナルビューポイント」二〇一三年八月号)

声明

差し迫った米国のシリ
ア軍事介入に反対する

「ソリダリティー」政治委員会

 この声明は、二〇一三年八月二八日に発表された「ソリダリティー」(米国の第四インターナショナル支持組織)の声明である。「ソリダリティー」は、労働者階級と抑圧された民衆の自主的組織による「下からの社会主義」という立場の革命的社会主義者によって一九八六年に創設された。「ソリダリティー」は二〇一一年に第四インターナショナルの支持組織になることを決定した。(「インターナショナルビューポイント」編集部)
 マケイン、ベイナー、ケリー、バイデン……といった民主、共和両党のタカ派たちの声が、ますます強まっている。もちろんかれらの口実とされているのはは、シリア内戦による幾万人もの死者、幾百万人もの離散した難民、あらゆる残虐性の現れに付け加えられる、ダマスカス近郊での幾百人もの命を奪った化学兵器攻撃である。
 政府当局者によれば、オバマ大統領は軍事介入に関して「何の決定も行っていない」が、すでに軍用機や軍需物資輸送機が、シリアの沿岸から一〇〇マイルも離れていないキプロス島のアクロチリ英空軍基地に集結している。チャック・ヘーゲル米国防長官は、東地中海からシリアに緊急ロケット攻撃を行う「あらゆる軍事的装備」がすでに準備されている、と発表した。
 軍事介入の支持者たちは、神経ガス攻撃を含む内戦の残虐性を指摘している。それは全くありそうなことであるが、シリア政府がそうした犯罪行為を行ったかどうかは完全に明らかというわけではない。しかし米国と英国は、戦争犯罪への関与や化学兵器の使用に関して無関係ではない。第二次大戦においてウインストン・チャーチル(英首相)が命じたドレスデンのじゅうたん爆撃、米国によるヒロシマ、ナガサキへの原爆使用から、ベトナムでの枯葉剤とナパーム弾、イラク・ファルージャでの白燐弾使用に至るまで、である。
 数日前、雑誌「フォーリン・ポリシー」に掲載された機密解除文書は、一九八〇年代にサダム・フセインがイランとクルド人に対して化学兵器攻撃を行ったのを米国が支持した詳細を明らかにしている。こうした攻撃は、いずれも現代史における最大規模の化学兵器使用である。
 「ソリダリティー」は、シリアでの米国の軍事介入を非難する。それはわれわれがアサド政権になんらかの形で同情したり、支持を与えたりしているからではない。それは、艦船から発射されようと航空機から発射されようと、ミサイルは確実に市民の犠牲者を出すからである。シリアへの爆撃は、さらなる残虐行為から住民を守ることとはなんの関係もないからである。そして米国には、自分たちが嫌いな諸国を攻撃する正当な権利などないからである。
 米国と同盟国による攻撃は、西側帝国主義者と闘う戦士という装いでアサドの立場を強化する結果すらもたらしかねない。シリアのある社会主義グループは次のように述べている。「われわれの革命は、この地域と世界の民衆的革命、そして無知と隷属と搾取を強制する体制と闘っているすべての戦士たち以外の、真の同盟者など持たない……ワシントン反対! モスクワ反対!」。
 「ソリダリティー」政治委員会は、われわれのメンバーたちに、この明らかになった悲劇をさらに悪化させる可能性が高い米国の危険で不当な軍事介入に反対する集会・デモへの参加、組織化の支援を呼びかける。
二〇一三年八月二八日
(「インターナショナルビューポイント」二〇一三年八月号)

声明

シリア民衆との連帯を
2013年8月30日

社会主義レジスタンス(第四インターナショナル・イギリス支部)
国際社会主義ネットワーク(ISN)


 この共同声明は、二〇一三年八月二九日に社会主義レジスタンスと国際社会主義ネットワークが採択したものである。国際社会主義ネットワーク(ISN)は二〇一三年初めに、元SWP(社会主義労働者党)党員によって結成された。(「インターナショナル・ビューポイント」編集部)

 議会で政府の戦争推進決議が否決されたのは、重要な出来事である。労働党は保守党の決議に反対していたが、労働党も国連の武器査察官の報告を待つという条件付きの戦争支持決議案を提出していた。この決議案も否決された。このような投票結果は英国における反戦の気運を反映している。しかし米国に関しては、英国内の基地を使う戦争という可能性がある。
 バッシャール・アル・アサド政権は、シリア民衆に対するいっそうの残虐性をもって、毎日のようにますます多くの虐殺を行っている。それが市民居住区域への爆撃によるか、あるいは化学兵器によるかに関わらず、である。二年間にわたる独裁反対の決起の中で、人口二〇〇〇万人のこの国で一〇万人以上が死亡し、二〇〇万人が難民となり、多くの人びとが「住み家を失った」。 この悲劇は、われわれを恐怖と怒りで満たす。
 われわれは、シリアの民主主義をめざす運動への連帯の闘いを続けていく。われわれは残忍な独裁体制との闘いで命を失ったすべての人びとを追悼し、抵抗を継続しているすべての人びとに敬意を払う。
 しかし、帝国主義諸国の偽善もまたわれわれの怒りをかきたてている。かれらはこの悲劇に第一の責任を負うものである。かれらは人殺しのアサド独裁政権が権力の座にとどまるのを許容し、反乱に立ちあがった人びとが武器の欠乏に苦しむ一方で、アサド政権がロシアとイランから武器の供給を受けるのを許容してきたのである。かれらはシリア民衆の苦境にあたって民衆との固い握手をかわしているが、かれら民衆が自分たちを守る手段については拒否している。
 この二年以上にわたって、米国、フランス、イギリスは傍観し、対航空機・対戦車の防衛的武器を反対派の進歩的・民主主義的構成員に供与することを拒否してきた。アサド政権の転覆が、二〇一一年にチュニジアとエジプトで始まった革命を拡大・深化することになりかねないと危惧したためだ。同時にかれらは、サウジアラビアとその他の湾岸諸国が、シリア革命を宗派間戦争に変質させようとしてイスラム反動勢力を支持することを許容してきた。かれらはシリアにおける革命の勝利が、地域全体に拡大し、かれらの大きな脅威になりうることを知っている。
 今や英国、米国、フランスは、もう一つの「人道的介入」について討議している。それはかれら帝国主義の側が、化学兵器の使用に関する独占的権利を持っているとアサドに警告することに目標を定めた、軍事的攻撃である。
 われわれは最大の決意を持って、シリアへの外国からのいかなる直接的軍事介入にも反対し続ける。それが米英仏とその同盟国によるものであろうと、イランならびにその同盟国によるものであろうとも反対する。反乱勢力の中でこうした外国の軍事介入を支持している者は、大きな間違いをおかしている。われわれは、シリア民衆がアサド独裁体制から解放されるべきことを確信している。かれらの闘争が成功するためには、西側からの条件付きではない武器や人道的支援物資をふくむ、すべての必要な物質的援助をかれらは受け取るべきである。
 シリアを襲っている大規模な難民の危機を目の当たりにした西側諸国は、深い沈黙を決め込んできた。これは、難民と経済的移民に対する長期にわたるレイシズムとイスラム嫌悪の反映である。
 アサド独裁体制は、平和的で交渉による民主主義への移行への可能性をもたらす、あらゆる架け橋を焼き切ってきた。一方の米英両国、他方のロシアとイランも上からの解決の強制を望んでいる。それは体制を維持しながら、バッシャール・アル・アサドを取り除くという解決策である。
 われわれは、反乱勢力が帝国主義の手先だという暗示を拒否する。この反乱は、依然として抑圧からの解放のために闘う民衆による大衆的革命である。それはこの地域、そしてそれを超えた世界の大衆を鼓舞してきた「アラブの春」の核心的構成要素である。
 われわれは、イギリス、フランス、そして米国の「人道的介入」にも、イランとロシアによるアサド支持の介入にも反対する。われわれは、自らの解放のために闘っている革命的大衆の側に立つことを選び、とりわけこの革命の民主主義的・進歩的構成要素への連帯の意を表明する。
 われわれは「ストップ戦争連合」とともに、英仏米によるシリアへの介入に反対する運動を継続し、シリア革命に対する実践的な救援物資と人道的援助を送る。またわれわれは、「革命は、この地域と世界の民衆的革命、そして無知と隷属と搾取を強制する体制と闘っているすべての戦士たち以外の、真の同盟者など持たない」と述べてきた革命的左翼潮流のようなシリアの社会主義者に連帯するものである。

帝国主義の介入反対!
アサド独裁体制と闘う革命に連帯を!
シリアの民衆に自らの未来の決定権を!外国の介入をやめろ!

(「インターナショナルビューポイント」二〇一三年八月号)



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