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メジャー絶賛メッセンジャー8回10K0封

8回裏2死二塁、モーガンを二ゴロに打ち取りガッツポーズするメッセンジャー
8回裏2死二塁、モーガンを二ゴロに打ち取りガッツポーズするメッセンジャー

<DeNA1-0阪神>◇5日◇横浜

 こんな力投が報われないなんて悲しすぎる…。阪神ランディ・メッセンジャー投手(32)の136球の熱投を打線は見殺し。リーグトップタイの12勝目とはいかなかった。今オフに阪神との契約が切れる右腕にはメジャーも熱視線。その動向にも目が離せなくなってきた。

 白いユニホームは赤土にまみれた。198センチの巨体を揺らして激走する。両チーム無得点の8回だ。孤立無援のメッセンジャーは自ら中前打を放ち、先頭打者の役割を果たす。1死後、二塁へ。マートンの右飛で足から三塁に滑り込む。それまでに124球を投げているとは思えない。気迫あふれる機敏な動きだった。

 メッセンジャー 塁に出たら、チャンスがあれば、いつも少しでも先に進んでやろうと思っている。そういう気持ちが出たかな。勝ちたい気持ちが強かったので負けたら何も残らない。

 息せき切って走り、8回も必死に耐えた。1死二塁で山崎を見逃し三振、モーガンを二ゴロに片づけ、難を逃れた。それだけ踏ん張っても打線の援護がない。8回を136球の熱投で無失点に抑えた。9回は安藤にバトンを託したが無情なサヨナラ負け。無力感、そして徒労感だけが残った。

 DeNA打線を圧倒する姿は圧巻だった。6回1死一塁でクリーンアップと対決。モーガンを低めフォークで空振り三振だ。そして今季35本塁打のブランコと向き合う。カウントは3ボール先行。そこから変化球でファウルを誘い、フルカウントへ。迷いはない。152キロを高めに投げると大砲のバットは空を切る。右拳を突き上げ、絶叫した。

 メッセンジャー 個人的には、いい結果を出せたけどね。(ブランコは)三振を奪いたい打者。走者を塁に出していたし、三振を奪わないといけないからね。

 この日は4者連続、3者連続奪三振が1度ずつ。合計10奪三振で、リーグトップの今季通算148奪三振だ。この姿に目を丸くしたのは米大マリナーズのティム・キスナー国際部ディレクターだ。「140球近く投げてタフ。真っすぐはパワーがあるし、スプリットもいい。クレバーになっている。バランスもよくなっているね」と絶賛。かつての古巣も日本での成長を認めた。今季で阪神との契約は切れるため、米国からの視線も熱くなる一方だ。

 自ら頭を刈り上げて臨んだマウンドだった。勝っていれば12勝目はリーグ最多タイだった。防御率を含めた投手タイトル3部門のうち「2冠」達成なら阪神の外国人では64年バッキー以来。そんな偉業も現実味を帯びる。来日4年目の助っ人の周囲は、かつてないほど騒がしい。【酒井俊作】

 [2013年9月6日10時42分 紙面から]

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