◇フジサンケイC<第1日>
▽5日、山梨県・富士桜CC(7437ヤード、パー71)▽雨のち晴れ、気温23・1度、風速2・3メートル▽賞金総額1億1000万円、優勝2200万円▽120選手(うちアマ1人)▽観衆880人
前夜からの雷雨で予定より約2時間30分遅れでスタートし、第1ラウンドは日没により3人がホールアウトできずサスペンデッドになった。6日に第1ラウンドの残りと第2ラウンドが行われる。来季米ツアーのシード権を獲得して約2カ月ぶりに国内ツアーに復帰した松山英樹(21)=東北福祉大学=は6バーディー、1ボギーの5アンダーをマーク。競技を終えた選手の中で暫定2位につけ、ツアー4勝目へ好スタートを切った。
コースが暗くなりかけた中、なんとかホールアウトできた松山に、報道陣から「ナイスラウンド?」の声。本人は「まあ、いいんじゃないですかね」。前日は「調子悪いです」と言っていたが、ふたを開けたら自身の初日の最少ストロークを1打更新する66だった。
インスタートで12番でボギーが先行したが、15番パー5で8メートルのバーディーを奪取。17番568ヤードパー5では右バンカーからの第2打を3番ウッドでピン右9メートルに2オンさせてバーディー。折り返し後はボギーなし。圧巻は4番185ヤードのパー3で、7番アイアンでピン右奥15センチにピタリとつけてバーディーを奪った。
しかし、本人は満足していない。「ドライバーに限ってはいい状態が続いている。だが、その他のショットの内容は全然ダメ。アプローチもいいわけじゃない。パットに限ってはもっとひどい状態。今のままでは優勝争いに絡めない」と、自身にダメ出し。10月には米国と世界選抜の対抗戦プレジデンツカップを皮切りに米ツアーに挑み、米ツアー&世界メジャーVを目指す。海外で闘うための精度不足を感じているのだ。
このまま第1ラウンドが終われば、今年の日本プロ選手権、日本ツアー選手権の初日に並ぶ自身最高順位発進。「自分では“どうしてこのいい位置にいるんだろう”という感覚。悪いなりにまとめられるのもゴルフだし、好調でもスコアが悪くなるのもゴルフ。明日も粘り強くプレーしたい」。松山が初出場Vを視野に捉えているのは確かだ。 (櫛谷和夫)
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