【ソウル=貝瀬秋彦】韓国の国会は4日、北朝鮮の思想を支持する組織をつくり、体制の転覆を企てたなどとして、「内乱陰謀罪」の疑いで当局の捜査を受けた革新系政党・統合進歩党の李石基(イソクキ)議員(51)の逮捕同意案を賛成多数で可決した。李議員は同日夜、連行され、近く逮捕される見通し。内乱陰謀罪の適用は軍事独裁政権下だった1980年以来、33年ぶりとなる。
捜査当局によると、北朝鮮が3月に朝鮮戦争の休戦協定の白紙化を宣言するなど朝鮮半島の緊張を高めたことを受け、李議員は5月に「共産化革命」を遂行する方法を話し合う会合を開催。目的を達するには軍事的な措置が重要だとし、参加者らに準備を指示したという。
李議員は「民主勢力への弾圧だ」として容疑を全面的に否認。逮捕同意案の可決後も、捜査を主導した情報機関・国家情報院(国情院)を厳しく批判した。
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朝日新聞国際報道部