【ＢＯＸ】井岡、世界３戦連続ＫＯへ“詰め将棋戦法”

公開練習でパンチを繰り出す井岡（右）

　◆プロボクシング　ＷＢＡ世界ライトフライ級タイトルマッチ　王者・井岡一翔─同級５位・クワンタイ・シスモーゼン（１１日、大阪・ボディメーカーコロシアム）　一翔が“詰め将棋戦法”で元王者に「まいりました」と言わせる。ＷＢＡ世界ライトフライ級王者・井岡一翔が５日、大阪市内の井岡ジムで練習を公開。元同ミニマム級王者・クワンタイ撃破へ、「詰め将棋みたいなボクシングをしたい。ＫＯは流れでできる」と世界戦３試合連続ＫＯ勝利を誓った。

　詰め将棋。そのココロは、理論的な試合運びと、なるべく早い手（ラウンド）で詰むこと。日本バンタム級１位・川口裕（２６）＝グリーンツダ＝とのスパーでは、歩（ジャブ）でも香車（ストレート）でも桂馬（フック）でも、３階級重いパートナーを圧倒。かつて同じＷＢＡ世界ミニマム級のベルトを巻いた挑戦者にも「格の違いを見せたい」と不敵な笑みを見せた。

　洗練した“詰み”も目標になる。この夏の世界戦で一番印象に残ったというのが先月１２日の「（ＷＢＣ世界バンタム級王者）山中（慎介）選手の豪快な１回ＫＯ」。自身ではＷＢＣ世界ミニマム級王者時代のＶ２戦（１１年１２月＝１回１分３８秒ＴＫＯ）以来の試合開始早々の快勝劇を予告した。

　実は叔父の井岡弘樹ジム・弘樹会長（４４）は棋士の先崎学八段とチェスボクシングならぬ「将棋ボクシング」で対戦して勝利を収め、「将棋でも二段の腕前」とたたえられたことがある。「じゃあ僕も将棋ボクシングでボチボチ世界を取ります」と一翔。頭脳と技術で投了させる。