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大阪市立桜宮高の体罰問題で、自殺したバスケットボール部主将で2年生の男子生徒(当時17歳)を殴り負傷させたとして、傷害と暴行の罪に問われた元教諭・小村基(こむら・はじめ)被告(47)は5日、大阪地裁(小野結審26日判決寺健太裁判官)の初公判で起訴内容を認め、遺族に謝罪した。検察側は、自殺前日の映像を証拠として提示。部顧問だった小村被告が男子生徒を殴る、凄惨(せいさん)な暴力の様子に、法廷が凍り付いた。検察側は懲役1年を求刑し、結審。判決は26日に言い渡される。
通常のバスケットボールの試合では絶対に聞かれないような音に、法廷内が凍り付いた。「バン、バン、バン、バン」。検察側が証拠として提出したビデオ映像がモニターに映し出されると、小村被告は体をこわばらせ、被害者参加制度で立ち会い、身を乗り出して見入っていた男子生徒の母親(45)はハンカチで涙をぬぐった。ビデオには他の生徒の様子も映されており、検察と裁判官の判断で傍聴席には音声のみ公開された。
遺族によると、映像は自殺前日の昨年12月22日、他校との練習試合を体育館の2階席から撮影。殴打の音はすさまじく、暴行現場から10メートル以上も離れた位置で構えられたカメラが明確に記録するほどだった。試合は中断することなく続いているが、小村被告に呼ばれた男子生徒がコートサイドで連続して往復ビンタを受ける様子も映っていた。
さらに数十秒後、再びカメラが2人に向いても、体罰は続いた。母親は「最初は手を後ろに組んでいた。必死で耐えていたんだろう。でも次に映った時は(殴られている場所が後方に)だんだん下がっていた。嫌だったんだな、と」と声を詰まらせた。
供述調書によると、小村被告は「(男子生徒に)ひと言ひと言、尋ねながら叩いていた。何も答えないから叩き続けた」としているが、男子生徒の兄は「(映像によると)30秒くらいの間に20発は殴っている。1~2秒の間で、答える暇がありますか?」と質問。小村被告が押し黙っていると「そうやって答えなかった弟を、あなたは殴り続けたんですよ」と声を荒らげた。母親は「『はい』と言えば暴行が終わるのは知っていたはず。あれは息子の抵抗だったんでしょう」と振り返った。
また、タイムアウト時の暴力について「のんびり戻ってきたから」と証言していることも、兄は「ビデオでは(選手の中で)一番最初に帰ってきている」と矛盾点を厳しく指摘。小村被告は「少し弱気な顔で帰ってきたので」と声を絞り出すのが精いっぱいだった。
検察側の懲役1年の求刑に、遺族側の弁護士は「求刑よりも重い刑に処するのが妥当」と訴えた。弁護側は執行猶予付きの刑を求めたが、小村被告は「すべて受け入れる所存です」と述べ、控訴しない意向を示した。3時間を超える初公判が終わると、母親のすすり泣く声が法廷に響いた。
(2013年9月6日06時03分 スポーツ報知)
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