Updated: Tokyo  2013/09/06 06:55  |  New York  2013/09/05 17:55  |  London  2013/09/05 22:55
 

英中銀:資産購入枠を維持、金利据え置き-時間軸政策の影響精査

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  9月5日(ブルームバーグ):イングランド銀行(英中央銀行)は5日の金融政策委員会(MPC)で、資産買い取りプログラム の規模を3750億ポンド(約58兆6300億円)で維持することを決めた。景気回復の勢いが増す中、同中銀は先月導入したフォワードガイダンス(時間軸政策)の影響を見極める意向だ。

資産購入枠の維持は、ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト38人を対象に実施した調査 で全員が予想した通り。MPCは政策金利 であるレポ金利を過去最低の0.5%に据え置いた。これも別のエコノミスト調査で予想された通りだった。

失業率 に連関させる同ガイダンスによれば、インフレが抑制されている限り、政策金利は2016年の遅い時期まで据え置かれるもようだ。そうしたメッセージをカーニー総裁は先週ノッティンガムで行った講演であらためて伝えたが、製造業とサービス業の活動拡大が7月以降に著しいため、投資家は失業率の低下は緩慢に進むとの中銀見通しに懐疑的。英国の借り入れコストは2年ぶり高水準に達した。

INGバンク(ロンドン)のエコノミスト、ジェームズ・ナイトリー氏は「カーニー総裁は先週のノッティンガムでの講演で英中銀の姿勢を十分明確に示したと感じているようだが、われわれを含め市場関係者は利上げに転じる時期について、英中銀が示唆する16年7-9月(第3四半期)よりも早い15年半ばになる公算が大きいとみている」と語った。

ポンドの対ドル相場は政策発表後に上昇。ロンドン時間午後0時10分現在は前日比0.2%高の1ドル=1.5654ドルでの取引となっている。

カーニー総裁は先月7日、失業率が7%を超える水準にとどまる限り、金融政策を引き締める公算はまずないと説明。中銀は向こう3年は7%への低下はないと予想している。4-6月(第2四半期)の失業率 は7.8%だった。

原題:BOE Holds Policy as Officials Assess Forward GuidanceImpact (1)(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Scott Hamilton shamilton8@bloomberg.net;ロンドン Jennifer Ryan jryan13@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Craig Stirling cstirling1@bloomberg.net

更新日時: 2013/09/05 21:10 JST

 
 
 
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