竜巻被害の小学校にタイガーマスク！覆面とマントで１０万円手渡し

タイガーマスク姿の男性が寄付した10万円。五百円玉で貯金用の本に収められている（野田市教育委員会） Photo By 提供写真

　埼玉、千葉両県で２日に発生した竜巻で、窓ガラスが割れるなどの被害が出た千葉県野田市立北部小学校に、漫画「タイガーマスク」の覆面とマントを身に着けた男性が現れ、現金１０万円を寄付していたことが５日、分かった。

　野田市教育委員会によると、男性は４日午後４時半ごろ自転車で同校を訪問。対応した教頭に、５００円玉を計２００個の穴にはめ込んで１０万円を貯める「１０万円貯（た）まる本」を差し出し、「中にお金が入っています。全部で１０万円入っています。学校のために使ってください」と手渡した。

　教頭が名前を尋ねると、“本家”のタイガーマスクさながらに「名前は言えません」と告げ、正体は明かさずに立ち去った。本には一筆箋が添えられており、手書きで「復旧や児童の心のケアのためにお使いください。タイガーマスクジュピター」とのメッセージがあった。

　同校は竜巻で校舎の窓ガラス７枚が割れたほか、工事作業用の足場の一部が倒壊し、校庭の木が倒れるなどした。児童らにケガはなかったが、３日は休校。４日から授業を再開していた。男性が訪れた時間は、児童は下校した後だったという。

　市教委は「きっと個人で貯めていたものだと思う。心遣いが大変ありがたい」と感謝。同校は防災用品の拡充に活用する予定で、清次一平校長は「寄付者の意向に沿い、子供たちの役に立てたい」と話している。

　２０１０年末に群馬県前橋市の児童相談所に「タイガーマスク」の主人公「伊達直人」の署名入りカードとともにランドセルが贈られたのを皮切りに、ヒーローの名前などを名乗って寄付をする「タイガーマスク運動」が全国に広がっていた。