TPPの年内妥結で一致、シリア情勢では連携=日米首脳会談
[サンクトぺテルブルク 5日 ロイター] - 安倍晋三首相は20カ国・地域(G20)首脳会合が行われているロシアのサンクトペテルブルクで5日、オバマ米大統領と会談し、安倍政権の最重要課題は経済再生であり、力強い日本経済の成長が力強い日米関係につながると表明。
環太平洋連携協定(TPP)について、年内妥結を目指す考えを示した。両首脳はTPPについて、年内に妥結しないといけないとの認識で一致した。
シリア問題に関して、安倍首相は「シリアで化学兵器が使われた可能性は極めて高く懸念している。シリア情勢悪化の責任は人道状況悪化を顧みないアサド政権にあるのは明らかで、一昨日の電話会談での(オバマ)大統領の考えは十分理解している」と述べた。また「今回のG20サミットでは可能な限り国際社会が一致団結していることを示すべきだ」とし、米大統領と協力していく考えを示した。
ただ、オバマ大統領から軍事介入についての発言はなかったという。
さらに、安倍首相は地域と国際社会の平和と安定にこれまで以上に積極的に取り組んでいく決意を表明し、「国家安全保障会議(NSC)の設置や防衛大綱の見直し、情報の保全、集団的自衛権の見直しに取り組んでいく」考えを示し、「日米同盟の抑止力を高めるため、在日米軍再編を着実に推進していく必要がある。普天間問題をめぐる難局も打開していきたい」と述べた。オバマ大統領も会談の冒頭で、日米同盟は日米安保の礎だけでなく、世界の多くの国にとっても礎になると述べた。
安倍首相はまた、オバマ大統領の訪日を招請。大統領は是非調整したいと述べた。
日中関係に関して安倍首相は、日米の協力が重要であると指摘したうえで、「日中関係は日本にとって重要な二国間関係の一つであり、今後も大局的な観点から戦略的互恵関係の原点に戻ってしっかり進める。我が国の中国側との対話のドアは常にオープンである」と述べ、オバマ大統領も賛意を示した。
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