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【大リーグ】

パイレーツ、負の歴史に終止符 連続負け越し記録20年でストップ

2013年9月5日 紙面から

◇パイレーツ4−3ブルワーズ

 暗黒の時代は幕を閉じた。パイレーツは3日(日本時間4日)、敵地ミルウォーキーでのブルワーズ戦に4−3で勝利。今季81勝目(57敗)を挙げ、米4大プロスポーツのワースト記録「20年連続負け越し」をストップした。米複数メディアがこぞって報じた。背番号21は、パ軍にとって伝説のOB、ロベルト・クレメンテ元外野手の永久欠番。その背番号に並ぶ21年連続負け越しだけは避けたかったと言うハードル監督は「クレメンテ家のことを思うと、私もハッピーだ」と安堵(あんど)した。

 パイレーツの守り神のようなロベルト・クレメンテも、天国から力を貸してくれたのだろう。20年の長きにわたる負け越し記録に終止符を打った瞬間、ハードル監督は泣きだしそうな表情でコーチ陣と固く抱き合った。

 「クレメンテ家のことを思うと、私もハッピーだ。今季の序盤にお会いしたとき、『ロベルトの背番号に並ぶ21年連続負け越しだけは止めてほしい』と頼まれ、『何とか対処します』と答えたんだ。対処したよ」

 「21」は、パ軍にとって“神聖な数字”だ。1972年。クレメンテは通算3000安打を達成したシーズンの大みそかに、ニカラグア大地震の救援物資を運ぶため乗り込んだ飛行機が墜落し、鬼籍の人となった。非業の死から20年後が最後の勝ち越しシーズンで、それから20年間負け続けた末、海賊がついに“勝ち組”に返り咲いた。

 1回は復活の象徴、生え抜きのスター外野手マカチェンが通算100号ソロの節目弾を放ち、先制。3−3の9回は、代打のスナイダーが決勝ソロで決めた。マカチェンは「まるでドラマのようだね」と笑い、スナイダーは「燃えたよ。この1勝が意味するところは分かっていたから」と興奮収まらぬ様子でまくし立てた。

 復活の年らしく、“鬼門”も乗り越えた。ブ軍の本拠地ミラーパークでは昨季までの6年間、計51戦でわずか7勝。それが、これで11年ぶりとなる当地での4連勝でメモリアル白星に到達した。

 次の目標は、やはり最後に勝ち越した1992年以来のポストシーズン進出だ。この日敗れた地区2位カージナルスとは、これで2ゲーム差をつけた。「『やることリスト』の一つは達成した。ここからさらに前に進む。これからもしのぎを削ってプレーし、もっと先に行く。それがうちのプランだ」とハードル監督。長い暗闇を抜けた先を、より大いなる輝きとするために、残り24試合も猛進する。

 

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