【上海】米未公開株(プライベートエクイティー=PE)投資会社、米カーライル・グループ(Nasdaq:CG)は、米不動産投資会社のタウンゼンドグループと中国の大手物流倉庫開発業者、上海宇培集団と提携し、中国国内にある17棟の倉庫に4億ドルを投資する。中国の旺盛な消費を背景に、投資家が中国の物流部門に関心を寄せていることが浮き彫りになった。
カーライルが29日に発表した声明によると、同社はタウンゼンドグループと共同で2億ドルを投資する。上海宇培集団も同額を投資する。
国内外のPE投資会社が最近中国の物流部門に投資した案件は、少数ながらも存在するが、今回発表された案件により、これがさらに増える形になる。
キャセイ・キャピタル・プライベートエクイティは8月、冷凍の必要がある食品や商品を輸送する上海鄭明現代物流に対して1億2000万元(約19億円)を投資すると発表した。中国のPEファンド、中信資本控股(CITICキャピタルホールディングス)は今月、中国の宅配便業者、順豊速運(集団)の少数株式を取得すると発表した。ベアード・プライベートエクイティは昨年5月、中国の冷凍トラックメーカーの河南氷熊冷蔵汽車に投資した。
カーライル・アジア・リアル・エステートのマネジング・ディレクター兼責任者の李准恒氏は声明で、「近代型の物流産業は、国内消費の大幅増加、電子商取引の飛躍的な拡大、政府が講じた有利な政策に支えられ、中国では初期段階にあるが急成長を続けている」と述べた。
カーライルは、上海宇培集団がすでに所有する5棟の倉庫と、今後2年間で建設される12棟の新倉庫に投資する。倉庫の所在地は、上海、北京、広東のほかにも、瀋陽、天津、重慶、鄭州、合肥などの中堅都市に及ぶ。
今回の投資は、カーライル・アジア・リアル・エステートを通じて行われる。同ファンドは、5月に深国投商用置業有限公司(SZITICコマーシャル・プロパティ-)が中国国内に保有するショッピングモール2カ所の株式を取得するなど、これまでに15件の投資を行っている。同ファンドがこれまでアジアで行った投資総額は、22億ドル。
10年前に設立された上海宇培集団は、中国最大手の倉庫開発・運営会社の1社。
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