沿岸部で一斉捜索 県警本部など、初任科34人も
東日本大震災から間もなく1年11カ月になるのを前に福島県警などは7日、東京電力福島第一原発事故の警戒区域を含む県内沿岸部で震災の行方不明者(211人)の一斉捜索を約390人態勢で行った。
「警察官の卵」の県警察学校初任科生34人も加わり、警戒区域内の浪江町の請戸漁港周辺で、行方不明者の手掛かりを懸命に捜した。
請戸漁港は第一原発から北に約7キロ。初任科生は白い防護服に見を包み、棒の先に金属製の鉤(かぎ)が付いた「とび」を使って防波堤や消波ブロックの間を丹念に調べた。
今回活動した初任科生の中には震災を機に「自分も人や地域の役に立ちたい」と民間勤務から警察官を志望した人も。介護士だった三瓶雅人巡査(25)=福島市出身=は「微力だが誠心誠意、捜索する」、建設会社に勤めていた志田京介巡査(30)=同=は「何らかの情報を提供できるよう努力する」、東京で販売関係の仕事をしていた国分麻紀巡査(25)=二本松市出身=は「一つでも手掛かりを見つけたい」と熱心に取り組んでいた。
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