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漁師の希望くじく汚染水 福島沖の試験操業延期

写真:漁船がならぶ相馬市の松川浦漁港。周辺では津波の復旧作業が続くが、再開の見通しが立たない船には人影がなかった拡大漁船がならぶ相馬市の松川浦漁港。周辺では津波の復旧作業が続くが、再開の見通しが立たない船には人影がなかった

図:放射線量が国の基準値を超えた福島県沖の魚介類の割合拡大放射線量が国の基準値を超えた福島県沖の魚介類の割合

写真:相馬双葉漁協に対し東京電力などが3日開いた説明会で、汚染水対策を硬い表情で聴く組合員ら。「汚染水のタンクが2年ももたないのはどういうことか。(国費で)こんな会社を助けるのは納得できない。われわれは試験操業もできないんだ」と声を荒らげる60代の男性もいた=福島県相馬市、本田雅和撮影拡大相馬双葉漁協に対し東京電力などが3日開いた説明会で、汚染水対策を硬い表情で聴く組合員ら。「汚染水のタンクが2年ももたないのはどういうことか。(国費で)こんな会社を助けるのは納得できない。われわれは試験操業もできないんだ」と声を荒らげる60代の男性もいた=福島県相馬市、本田雅和撮影

 【木原貴之、西堀岳路、藤原慎一、本田雅和】東京電力福島第一原発の放射能汚染水漏れ事故が明るみに出て、9月から予定されていた福島県沖の漁の試験操業が延期に追い込まれた。復興に弾みがつくと期待が高まった矢先だった。いつまでこんなことが続くのか。

トピックス「福島第一汚染水漏れ」

■「この浜は終わりだ」

 原発から北に約40キロの福島県相馬市。漁師の山崎芳紀さん(45)は、何もせずに過ぎていく時間がもったいなくて仕方がない。

 震災前は親子3代で船を出した。長男(23)も仕事を覚え始め、父(71)も最後の一踏ん張りだと気を奮っていた。「誰にも負けねえ戦力があった。この時期を何年逃せばいいんだか」

 東北有数の水揚げを誇った相馬市の松川浦漁港。家族で船を持つ漁師が、季節を通じて100種を超える魚を取る。10〜20代の後継者が毎年生まれ、市場の朝は仕分けを手伝う漁師の妻でにぎわった。

 港は津波におそわれ、地元の相馬双葉漁協は組合員101人が亡くなった。震災や原発事故から立ち直ろうと、ミズダコなど3種で試験操業を始めたのは昨年6月。モニタリング検査で安全確認を繰り返した。試験操業の休み明けの9月に漁場は当初の3倍、魚種は16種に広げる予定だった。

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