ゴエモンのつぶやき

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取材前線:「ほかにわ」預金着服 県が特別監査 施設入所者、どう守るか /長崎

2012年03月13日 00時54分35秒 | 障害者の自立
 元職員による知的障害者グループホーム入所者の預金着服が発覚した、南島原市の社会福祉法人・ほかにわ共和国。なぜ4年間も犯罪行為が明るみに出なかったのか。特別監査に入った県は「隠蔽(いんぺい)は明らか。どこまで組織的だったのか洗い出したい」としている。【古賀亮至】

 着服問題は、志賀俊紀理事長(67)の妻で元理事の志賀冨美子・市議(64)らが先月、県に真相解明を求めて内部告発し明るみに出た。グループホーム「悠炉里(ゆるり)」で06年12月〜07年12月、職員の女性(58)が、入所者8人から預かった預金通帳から24回・計約240万円を無断で引き出したとされる。08年1月に出納係が気づいた。女性は報告書を理事長らに提出し退職したが、理事長は理事会などに報告せず、2人分計130万円を志賀市議と出納係が個人負担で穴埋めした。残りの6人分は返金せず、家族にも伝えなかったという。

 志賀理事長は「問題の処理は妻に任せていた」。志賀市議は「理事会で話すべきだと夫に言ったが、聞き入れなかった」などと訴え、内紛の様相を示す。

 法人側は事実関係を認めており、県の特別監査の焦点は▽内部監査と県の通常監査の実効性▽理事会のチェック機能−−の2点だ。

 まずは内部監査。法人の定款では、理事会の監事2人が法人会計を監査する決まりだが、利用者個人の預金は対象外という。一方、県も年1回定期監査し、預金も監査項目だが、法人側にサンプルを求める抽出調査。この件では、着服分はサンプル外だった。

 では、理事会のチェックは? 同法人の理事会は志賀理事長ら7人で構成し、志賀市議も昨年まで理事。しかし2人以外には報告がなく、着服を知らなかったという。

 県は障害者施設に対し、事件・事故は報告するよう通知しているが、理事会で伏せられ、定期監査でも意図的にサンプルから外されれば、現状では“お手上げ”だ。

 いわば「性善説」に立った社会福祉法人のチェック体制。それは、運営者が施設の公共性を認識している前提で成り立つが、「ほかにわ」に孫を預ける男性は不信を口にする。県内で療育手帳を持つ知的障害者1万2600人に対し、入所施設の定員は計2500人(昨年3月現在)。施設入所が「順番待ち」の中「障害者を預かる施設は神様、と思う親は今も多い。着服問題の放置は、そんな気持ちの上にあぐらをかいた結果だ」と。

 県内では過去にも3件、同様の知的障害者入所施設の預金着服事件があり、神奈川県では今年2月、同様の事件で逮捕者が出ている。狙われやすい入所者の預金をどう守り、社会福祉法人運営の透明性を高めるか。監査対象のサンプル提出を法人側に任せず、現場で抽出するなど、特別監査後に県が書く処方箋が注目される。

毎日新聞 2012年3月12日 地方版
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社会福祉法人 知的障害者
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1 コメント

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Unknown (プッツン)
2013-08-18 16:50:30
ほかにわ共和国に通所で通う利用者です。
今回の不正は最悪でした、ほかにわ共和国の体育館で保護者と利用者を集めた謝罪会見をしたのですが

志賀冨美子議員が県への報告は正しかったと思いました。
志賀俊紀(現・寮長?)は職員の不正を解ってて報告しなかったように見えました。
責任逃れっぽい感じです。
「ただ謝れば許される」と甘い考えです
自分も通帳を預けて印鑑は自分が所持してますが
「印鑑まで預けてたら、全額引き出されてしまう」って、最悪な事を思うと心配です。
最近、長年勤めた方々が退職されたので
新人が来ましたが、今度は職員の対応がめちゃくちゃになっています。
「去年とは、何かが違う」って感覚です。
まぁ、職員が不正や問題起こしたら、責任持って対処してほしいです。

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