ユーロ圏:4~6月GDP改定0.3%増、輸出好調で景気持ち直す
9月4日(ブルームバーグ):ユーロ圏経済は2013年4-6月(第2四半期)に前期比で拡大し、過去最長のリセッション(景気後退)から脱却した。輸出の持ち直しが追い風となった。
欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が4日発表した4-6月の域内総生産(GDP )改定値は前期比0.3%増加と、先月14日発表の速報値と一致した。前年同期比では0.5%減少(改定前=0.7%減)となった。
欧州中央銀行(ECB)は域内経済が今年0.6%のマイナス成長となった後、来年はプラス成長に回復すると予測している。景気回復の勢いが増す中、欧州株の指標であるストックス欧州600指数 は過去2カ月で5%余り上げ、8月のユーロ圏景況感は2年ぶり高水準に達した。ただ、7月の失業率は過去最悪にとどまり、8月のインフレ率は7カ月連続でECBが目安とする2%弱の水準を下回っている。
ベレンベルク銀行(ロンドン)のエコノミスト、ロバート・ウッド氏は「ユーロ圏周辺国にはとりわけ苦痛が強かった長期のリセッションが終わり、景気改善の初期の段階にある」と指摘。「失業率の低下が始まるほど十分に経済成長が強い状況は来年末までないだろう」と語った。
発表によると、4-6月に輸出は前期比1.6%、輸入は1.4%いずれも増加。家計消費は0.2%、政府支出は0.4%それぞれ増えた。
同日発表された7月のユーロ圏小売売上高指数 は前月比0.1%上昇した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト20人の調査中央値では0.2%上昇が見込まれていた。前年同月比では1.3%低下した。
原題:Euro-Area Exports Drive Economic Rebound After RecordRecession(抜粋)Eurozone July Retail Sales: Statistical Summary (Table)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:マドリード Angeline Benoit abenoit4@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Craig Stirling cstirling1@bloomberg.net
更新日時: 2013/09/04 19:22 JST