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こころのケア研修会 [雑感]

災害地への派遣は、派遣先の状況から長期の支援が必要との事で
私が所属する派遣元でもすでに6月末までは派遣する事が決まっています。
ニーズに応じて派遣される職種は変わってきますが
いずれもこころのケアに無頓着ではいられません。

先日、派遣元が主催する「こころのケア研修会」に参加してきました。
ホールの様な大会議室という所で、200〜300人もの方々が参加され
医療関係・保健所関連・心理関連・教育関係など様々な職種でした。
(テレビ局も取材に来ていて、夕方のニュースでちらっと私が映ったらしいですが
自分は全然見ていませんでした^^;)

丸一日かけて、基本的な考え方から
実際的なリラクゼーション・ケアメソッドを学ぶカリキュラムでした。
残念ながら、実質の派遣に関するミーティングも同日にあり、
全てを聞く事が出来ず、基本的な考え方だけしか聴けませんでした。

被災の経験とその後のケアの経験から
精神科医や臨床心理士の方々のお話を聞いたのですが
今回、支援と称して被災地に赴くにも勉強になる事が沢山ありました。

目からウロコの・・


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放射線と除染_16~マンガンの希釈 [医学~臨床]

体内に入ってしまった(内部被曝した)放射性核種を
体外へ除去する方法のうち、「希釈」について勉強しています。

今日は、放射性マンガンの希釈です。
マンガンの体内動態についても、以前勉強しました。
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-04-01

体内動態の記事では、マンガン・亜鉛・コバルトをまとめて勉強しましたが
ボリューム大になってしまったので、希釈法については小出しにします(^^;
もったいぶっている訳ではなく、私の勉強メモを兼ねているブログなので
検索しやすい様に・・という目的です。ご容赦下さいm(__)m

今回も情報ソースはこちらの本です。

人体内放射能の除去技術―挙動と除染のメカニズム (KS理工学専門書)

人体内放射能の除去技術―挙動と除染のメカニズム (KS理工学専門書)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1995/12/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



マンガンは比較的体外に排泄されやすく、特に何も処置を行わなくとも
体内に取り込まれた放射性マンガンの30%が4日、70%が40日で排泄されます。
組織への蓄積率も低く、
高マンガン食を与えている期間には肝臓や腎臓にマンガンが蓄積するものの
食事内のマンガン量をへらすと速やかに正常値に回復する事が分かっています。

そのためか、体内放射性マンガンの希釈についての研究も多くはないようです。

経口および腹腔内投与の実験結果


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放射線と除染_15~ストロンチウムの希釈 [医学~臨床]

放射線と、体内放射能除去について勉強しています。

この放射線シリーズ(!?)を始めた頃は
福島原発の原子炉より外への放射性物質の放出はなかったのですが
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-03-18
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-03-19
どうも炉外に漏れている、という時期を経て
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-03-22
現在では、敷地外へ漏れる核種の濃度をなるべく低いものに・・
との段階になっているようです。


さて、体内に入った放射性核種を
体外へ除去する方法として、まず「希釈」を勉強しています。
今日は、ストロンチウムの希釈ですが、体内に入った核種の除去に関しては
やはりストロンチウムの体内動態を理解する事が必須のようです。
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-03-26

ストロンチウムの多くは骨に沈着しますが、その結合力は強力で
なかなか排泄されにくい性質がありますので、沈着前の希釈が肝要です。

まず、消化管からの吸収の段階での希釈です。

カルシウムと一緒に存在した場合には、
ストロンチウムよりもカルシウムの方が生体に取り込まれやすいため
(ただし、選択性がさほど大きいわけではないようですが)
食事の中にカルシウムが多く含まれているとストロンチウムの吸収率は低くなります。


また、沈着を阻害する方法としての希釈としては、
安定ストロンチウムやカルシウムを投与すると骨への沈着が減る事が分かっているため
高カルシウム食・高ストロンチウム食・高ジルコニウム食を与える研究がなされています。

これらの食事をラットに5日間与えた後で放射性ストロンチウムを腹腔内に投与したところ、
5日目以降の体内残留率が、高ストロンチウム食では約1/5に、
高ジルコニウム食&高カルシウム食では約1/2になっていて、希釈効果があったそうです。

ヒトでの実験!


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放射線と除染_14~セシウムの希釈 [医学~臨床]

体内放射能の除去について勉強しています。
体内に入った放射性核種を除去する様々な方法のうち、
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-04-04
まずは希釈による除去方法を勉強しています。

この本からの情報を主として、セシウムの希釈について勉強します。

人体内放射能の除去技術―挙動と除染のメカニズム (KS理工学専門書)

人体内放射能の除去技術―挙動と除染のメカニズム (KS理工学専門書)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1995/12/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



放射性セシウムを、希釈によって除去する方法の研究歴史は長く
安定セシウムを摂取する方法の他に、同じアルカリ金属である
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-03-25
ナトリウムやカリウムを摂取する方法などが試されてきました。

その中で、特にカリウム摂取によって
放射性セシウムの排泄促進効果が高まる事が分かっています。
(動物実験に限られる。詳しくは後述)

低・高カリウム食の効果


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放射線と除染_14~ヨウ素の希釈 [医学~臨床]

体内放射能の除去についての本を中心に、除染等について勉強しています。
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-03-18 から

この本を中心に、体内に入った放射性核種を除去する方法の勉強を始めていますが、
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-04-04
まずは各放射性核種の希釈について勉強を始めました。

人体内放射能の除去技術―挙動と除染のメカニズム (KS理工学専門書)

人体内放射能の除去技術―挙動と除染のメカニズム (KS理工学専門書)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1995/12/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



今日も、ヨウ素の希釈についての勉強を続けます。

131 I の希釈に関する研究によると、
ヨウ化ナトリウム(NaI)やチオシアン酸カリウム(KSCN)、メチマゾール(抗甲状腺剤)を比べると
NaIの100mgを131 I 摂取前1時間の時点で経口摂取したところ
98.5%が摂取抑制され、最も効果があったそうです。

131 I 摂取後にNaI投与を行った場合でも、
3時間後で約80%、5時間後で約60%抑制されました。
それ以後では、高用量にしても効果は上がらなかったようです。

具体的な用法・用量・注意点


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放射線と除染_13~希釈 [医学~臨床]

体内放射能の除去についての本を中心に、
放射性物質と体内動態について勉強してきました。
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-03-18 から

今日から、体内に入った放射性物質の除去(≒治療)について勉強します。
その為にも、各放射性核種の体内動態を知る事が大切というわけです。
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-03-24 から
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-04-01

放射性核種を除去する方法には、様々な方法があるようです。

最も単純なのは、水分をたくさん摂取して希釈し、排泄を促進する方法で
放射性核種の種類を問わずに行われる方法です。
ただ核種に応じた“希釈法”があり、こちらは核種ごと独自の方法を「希釈」として勉強します。

また、重金属元素の放射性同位体の場合には、キレート剤(金属と結びつくもの)を投与して
錯体(キレート化合物)として除去する事も可能です。「錯体生成」として勉強します。
キレート作用のある天然物も、核種除去に利用されていますので、「天然物質」で勉強します。

さらに「吸着」として、不溶性の吸着体を利用して核種を吸着させる方法を学びます。

最後に、ホルモン剤使用したり、元素の摂取を多く/少なくしたりして
沈着した放射性同位体を排泄させる方法を「代謝の攪乱」として勉強します。

まずは、ヨウ素の「希釈」


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ダッチ料理〜ビーフシチューその3 [趣味]

先輩方に教えていただいたビーフシチューの各レシピ!

「超カンタン!めちゃ早い」レシピに続き
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-03-21
「大人のビーフシチュー」も紹介しました。
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-03-27

今日は、水を使わずビールで蒸し焼きにして、とにかく煮込む方法です。
塩豚のローストで感動を覚えた先輩から伝授されたレシピです。
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-01-02

またまた勝手に名付けて、「ビールでビーフシチュー」です^^

煮込み時間が長いのが特徴!


災害救援派遣の準備 [雑感]

派遣を目前に控え、色んな方から激励の言葉をいただいています。
別記事のコメント欄にも、あたたかい言葉をありがとうございますm(__)m

当然ながら日常業務も普通にありますし、加えて派遣中業務の調整や
派遣への準備もあり(こちらはあまり進んでいません^^;)忙しくしています。

現地で少しでも役に立てるように、救護に役立つ勉強も!と、
同行するスタッフと共に本を読み始めています。
この勉強には、愛読させていただいているブログからの情報を参考にさせて貰い、
ドクター以外のスタッフにも積極的に勉強に参加できる本を選びました。

身体所見からの臨床診断―疾患を絞り込む・見抜く!

身体所見からの臨床診断―疾患を絞り込む・見抜く!

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 羊土社
  • 発売日: 2009/12
  • メディア: 単行本


みんなで勉強した感想などは、別記事にしますね。

さて、この煩雑な毎日の中で一番大変?なのは、外来予約の変更です。
派遣元の方針で8日間の派遣になるため、その間に外来予約がかなり入っています。
それらの予約を、派遣前あるいは帰還後の外来日に変更しなければなりません。

また、派遣前には研修会(先発隊の報告を聞く&こころのケアの基礎を学ぶ場)も予定され
亜急性期の災害派遣の実地体験がない私達には有難い機会ですし、
派遣予定者は必ず受講するようにと言われているため
その日に入っていた予約も変更しなければなりません。

普段、予約の変更は、外来の看護師さん中心の予約スタッフがやってくれますが
派遣は私一人ではないので、予約変更が多くて多忙な予約スタッフの状況と、
予約をとる電話や受診のために、時間の工面に苦労された患者さん(ご家族)を思い
直接、私が電話で変更をお願いする事にしました。

皆さん、優しいです(^^)


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放射線と除染_12~マンガン・亜鉛・コバルト [医学~臨床]

放射性物質について長らく勉強していますが
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-03-18 から
今日で放射性物質の体内動態は最後になります。

今回も、主にこの本で勉強しました。

人体内放射能の除去技術―挙動と除染のメカニズム

人体内放射能の除去技術―挙動と除染のメカニズム

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1995/12
  • メディア: 単行本



【マンガン】
マンガン(Mn, 原子番号25)は
ヒトの必須元素であり、体重70kgのヒトには12~20mgが存在していると推定されています。

Wikipedia等によると、天然の安定同位体 55 Mn の他に18個の放射性同位体が同定されており、
物理学的半減期は 52 Mn が5.6日、54 Mn が312日、56 Mn が2.6時間、53 Mn で370万年で、
他はほとんどが1分以下とごく短い期間で減少していきます。
保健物理学的に重要なのは、ガンマ線を放出する 54 Mn です。

動物実験のデータでは、54 Mn の消化管吸収率は2%とされ
ヒトでは3%など(他に10%)との報告があります。
食事中の安定マンガンの濃度が低いと54 Mn の吸収が高くなりますし
鉄欠乏でも 54Mn の消化管吸収が促進されます。
また、年齢依存性があり、幼若者ほど高い傾向があります。

妊娠中に54 Mn を摂取すると、胎盤を経て胎児へ移行します。
また母乳中にも存在するため、授乳中であればほ乳児に移行します。


亜鉛とコバルトは・・・


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