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聴覚障害事件の追及キャンペーン

聴覚障害者手帳不正 看護師、元市議も取得 (2008/03/19)

要件満たさず返還

 聴覚障害の身体障害者手帳の不正取得疑惑で、札幌市の耳鼻咽喉(いんこう)科医(73)が診断した聴覚障害二級の身障者手帳取得者の中に、市立赤平総合病院勤務の看護師、芦別市の元市議や元民生委員が含まれていることが、十八日分かった。三人は障害程度が手帳の取得要件を満たさないことなどから、すでに手帳を返還した。

 赤平市などによると、看護師は五十歳代の女性。一九七八年から同病院に勤務するベテランで、二〇〇四年に二級の手帳を取得。道の再調査を受けて手帳を返還した。

 関係者によると、看護師は夜勤など健常者と同様の勤務ダイヤをこなしていたという。職員検診などで聴力に異常があるとの結果が出ていたが、病院関係者は「会話などに支障はなく、二級には見えなかった」と話す。

 看護師は「片耳はまったく聞こえないが、再調査で(担当者から)両耳が聞こえないと駄目だ(二級に該当しない)と言われた。両耳が聞こえないと二級にならないことを知らなかった」と話している。

 一方、芦別市などによると、元市議は六十代の男性。九五年四月初当選し、〇三年四月まで二期務めた。二級の手帳取得は市議引退後の〇四年。道の再調査で手帳の返還に応じた。

 元市議は「炭鉱勤務で耳鳴りがあり、(耳鼻咽喉科医からは)二、三年で耳が聞こえなくなると言われ、二級だと思っていた」と説明する。

 また、同市の元民生委員は七十代で、九八年から委嘱を受け、同市から活動費として年間約六万円が支給されていた。〇三年に取得した二級の手帳を今年二月末に自主返還した後、同委員も辞職した。元民生委員の家族は「手帳を返し、委員も辞めた。(返還者は)うちだけではなく、ほかにもたくさんいる」と話した。

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