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【滋賀】

大飯原発「活断層なし」に不信感 知事会見

定例会見に臨む嘉田由紀子知事=県庁で

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 国の原子力規制委員会の専門家チームが関西電力大飯原発(福井県おおい町)の敷地内にある「F−6断層(破砕帯)」について活断層ではないとの認識で一致したのを受け、嘉田由紀子知事は三日の定例会見で「学者の判断に政治が影響していないことを祈る」と述べ、専門家チームの認識に不信感をにじませた。

 嘉田知事は一般論と断った上で「規制委の判断に政治的な配慮が働いていないことを希望する」とも述べた。稼働に際しては「近接自治体としては安全性の確保を徹底的にしてほしい」と厳格な審査を求めた。

 減反政策の一環で原発立地場所が決まり、現在になって活断層についての議論が活発化している経緯にも触れ「地震列島である日本で発電所が立地するときにこそこうした議論をすべきだったのでは」と強調。「国家としての原発政策の立地手続きに問題がある」と苦言を呈した。

(山内晴信)

◆消費増税分「社会保障に」

 消費税増税について、嘉田由紀子知事は「確実に社会保障に使われるという条件のもと、上げざるを得ないのではと思う」との認識を示した。

 嘉田知事は「最終的に国の判断だが、自治体としては確実に社会保障に使っていただきたい」と強調した。

 増税をめぐっては回復基調の景気を腰折れさせるなどの懸念から、来年四月の実施を見送ることや1%ずつ上げるなどの案もある。知事は「前回も5%に上げたことで、いったん税収全体が落ちたりと混乱は避けられないとは思うが、混乱が起きないようにと国に申し上げるしかない」と述べた。

(井上靖史)

◆市町ごとの対策「学力向上へ必要」

 本年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で、県内の小学六年生と中学三年生が多くの科目で全国平均を下回った結果を受け、嘉田由紀子知事は「一義的には市町の教委と市町長の関わりが深い」として、各市町ごとに対策を取る必要性を示唆した。

 現在策定中の県教育振興基本計画に、学力向上のための特別な対策を取り入れるよう求めていることも明かした。国語の知識を問う小六の「国語A」で、全国で最下位に近かったことについては「社会人としての基礎力でもある国語力が低いことは重く受け止めている」と述べた。

(倉形友理)

 

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