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女医の毎日お勉強!日記
地方病院で診療をしています。勉強したことのメモを兼ねて、つらつらと綴っています。
放射線と除染_19~キレート剤 [医学~臨床] [編集]
「錯体生成」を用いた方法を勉強しています。
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-04-12
昨日の最も有名なキレート剤であるEDTAやDTPAに続き、
その他のキレート剤と配位される金属を組み合わせて勉強します。
鉄(Fe)と選択的に強く結合するシデロフォア誘導体は
鉄はもちろん、鉄と化学的性質の似ている
プルトニウム(Pu)の除去剤としても研究されています。
シデロフォア誘導体にも色々ありますが
フェロキサミン(DFOA)はよく知られています。
他にも、リニアカテコールアミド化合物などもあります。
また、プルトニウムの除去に効果があるとされている類似化合物には
メチルイミノジ酢酸(CBMIDA)や
3-ヒドロキシ-6-メチル-2-ピリジルメチル-1.4.7.-トリアザシクロナン等があるそうです。
・・・しろうとの私では、発音していると舌を噛みそうです(^^;
放射性ストロンチウム 90 Srの除去には、 数多くのキレート剤が試みられています。
クエン酸ナトリウムには 90 Sr の排泄に効果があり、肝腎機能への影響が少なく
アロイソクエン酸ナトリウム、クエン酸カルシウムナトリウムなどが使用されています。
しかし、ストロンチウムがカルシウムと似た動向や性質を持つため
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-03-26
カルシウムが一緒に存在すると、
ストロンチウムのキレート化合物生成が阻害される事に、注意が必要です。
この他に、クラウン化合物とよばれる、大環状化合物についても研究がなされています。
配位子を大きな環状に配置させて、その中に金属イオンを内包してしまおう!というわけです。
代表的なクラウンエーテルという化合物は
アルカリ金属やアルカリ土類金属を補足します。
ただし、ナトリウム・カリウムチャネルへの毒性があるため、臨床的には使えません。
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コメント 4
初めまして。
キレートも色々ありますね。
こういうのは病院とかでやっていただけるんでしょうか?
変な事聞いてすみません。
もしご存知でしたら回答下されば幸いです。
by migao (2011-04-25 09:32)
migaoさん、コメントありがとうございます。
病院では、患者さんに必要であって
物や人や状況が許せば治療は施されると思います。
ただ、yangt3先生のブログにもあるとおり、
放射性物質の内部被爆の経験は、どこでも皆無に近いので
その事実もお知りいただきたいと思います。
http://yangt3.blog.so-net.ne.jp/2011-04-24
また、別記事に記した通り、
専門機関でしか出来ない治療というのもありますし、
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-04-15
特にキレート剤に関しては、動物実験の域を出ないものも多い様です。
by
Kite
(2011-04-25 21:37)
③ 実践的な観点からいうと、ペクチンを含む栄養補助食品を手当てに用いることで、特にセシウム137の効果的な除去に役立つ可能性がある。1996年から2007年のあいだに、合計16万人を超えるベラルーシの子どもたちが、18日間から25日間にわたってペクチン含有補助食品の投与を受けた(1回5グラムを日に2回)。その結果、ペクチン性補助食品による1度の手当てごとに、子どもたちの臓器に蓄積されたセシウム137のレベルは平均30〜40%減少した。放射能に汚染された食物の摂取が避けられない状況において、人々を被曝から守るもっとも効果的な方法のひとつは、りんご、カラント(すぐり)、ぶどう、海草などを用いて様々なベクチンベースの栄養補助食品や飲み物を製造し、それを摂取して放射性物質を体外に排出することである。
http://chernobyl25.blogspot.com/
上記の下のほうに書かれております、ペクチンならば楽天でも2,000円
位で買えそうです。(アマゾンでは種類が少ない)
私はセシュウムを体外へ除去する『ペクチン』と掲示板へ書きましたが
間違っていないでしょうか??
by
大河内賢治
(2011-07-22 13:30)