東日本大震災:原発事故の現実訴え 古里奪われた福島の酪農家、飯舘村写真展開催−−京田辺 /京都
毎日新聞 2013年09月04日 地方版
東京電力福島第1原発事故で古里を奪われた福島県飯舘村の酪農家、長谷川健一さんが、放射能汚染で一変した村の様子や村人らを撮影した「飯舘村写真展in京田辺」が3日、京田辺市田辺辻の市立中央図書館1階ギャラリーで始まった。8日まで。
長谷川さんはデジタルカメラで約1万枚を撮影。写真展実行委員会がこの中から作品を選んで全国巡回写真展を開催。写真集「飯舘村」(七つ森書館)も発行している。
京田辺会場では、長谷川さんの家族や酪農家仲間、除染作業風景、同県伊達市の仮設住宅での生活などを収めた写真パネル約50点が展示された。殺処分の決まった牛を引き出す家族や自殺した酪農仲間の遺書など厳しい現実を物語る写真に、訪れた男性(75)は「気の毒で何とも言えない」と話した。【南良靖雄】