最近、youtubeやTwitter、様々なサイトのサイドバーの広告でよく見かけるようになった人たちがいます。こういう人たちです。
彼らの多くは20台前半で、”起業家”を自称しています。どうやら”自由な生き方”をしているのに、毎月数十万円を稼いでいるようです。なんてうらやましい。
たいていの場合はプロフィールにリンクが貼られており、クリックすると彼らがどうやってその羨ましい生活を手に入れたのか、サクセスストーリーがこれでもかと書いてあるページに飛ぶ事ができます。
そしてページの下部には情報商材の購入ややメルマガの購読を申し込むフォームがデカデカと掲載されています☆
こういった情報商材やメルマガの販売は、インターネッツの黎明期から存在していました。ヤフオクを使った情報商材販売なんて、すごく活気がありましたねぇ。それ以来、インターネット上にこういったタイプの人たちは一定数存在してきました。
しかし、最近のブームにおいて、以前とちょっと毛色が違うな、と思うのが彼らのプロフィールや宣伝方法です。SNSが普及したことで、TwitterやFacebookでの宣伝をするのは納得ができます。しかし、しっかりと本名を書いて、なおかつ顔出しをする、というのはとても新鮮です。信用度が上がるからでしょうけれど、ものすごいリスクを背負ってますよね。また、彼らの多くはyoutubeに顔出しをした動画をアップロードしています。熱いサクセス・ストーリーが聞けるのでオススメです。元気が出ますよ。
同志社に通いながらパソコン一台で月に10万稼ぐ20歳大学生ダイチがネットだけで稼ぐ方 ...
(チラ裏:彼はトップアフィリエイター達と深い交流があり、知識はトップ達と全く遜色が無いため、彼のメルマガを購読すればトップ層に近づく事ができるそうです。しかし、彼の月収は10万円だそうですがトップアフィリエイターでもその程度なのでしょうか…)
興味がある方は 「稼ぐ 起業家」などでyoutubeを漁ってみてください。ワラワラ出てきます。中々面白いなー、と思ったので彼らのTwitter等を読んでいたのですが、発言に多くの共通点が見つかるんですね。以下に列挙してみました。
・アメブロ信仰がスゴい(例:やっぱブログはアメブロだな、SEOが違う)
・与沢翼・和佐大輔というワードが出てくる
・「師匠」の存在を匂わせる(例:師匠は今月◯◯万円か…すげぇ)
・元ヤンだったり、グレてた人が多い
・儲けてる事をさり気なくアピール(例:◯◯の時計、キャッシュで買ったわーw)
アメブロに関してはこちらの記事をブコメで紹介して頂きました。
最近はてブで人気になったこちらも御覧ください
→アメブロのアクセス数がジャブジャブに水増しされている理由を勝手に推測する
におう、におうわ
実際にどんなビジネスをして稼いでいるのか、捨てアドでメルマガを購読したり、直接メールを送ったりして聞いてみました。(13.4人程ですが)その結果、ほぼ全員が「メルマガ」で収益を得ている、との事。そして、そのメルマガを収益につなげるためのノウハウをお売りしますとの事でした。高いものでは「100万円の商材を今日明日の期間限定で2万円で提供しますよ!」というビックカメラもビックリの値引きっぷり。もちろん買いわなかったけど。
ネットビジネスとしてのメルマガの火付け役といえば、一時期フェイスブックでシェアされまくっていた「〜17歳で1億稼いだ男の不完全な日常〜」というページで有名な和佐大輔氏。そして、何を勘違いしたのかネットビジネスの事を「ネットワークビジネス」と連呼し、ネット界隈を震撼させた与沢翼氏が有名じゃないでしょうか。
この方々の商法(特に与沢翼氏)は突き詰めれば、「有名人になってメルマガで稼ごうぜ、俺がそのノウハウをウン十万円で売ってやるよ」という物です。こんなのもありましたし。→与沢翼『ネット有名人完全プロデュースパッケージ』参加者
これは一昔前に流行った、「月に数十万円稼ぐ方法」という情報商材に似ていますね。この情報商材の中身は要約すれば、「この”月に数十万円稼ぐ方法”を私と同じようにして他の人に売れば、月数十万稼げますよ☆」というトンチのような物でした。
おそらく今回のネット起業家達も
与沢・和佐→一次ネット起業家→二次ネット起業家→三次ネット起業家
と、まるでマルチ商法のように同じ情報・ノウハウを転売していくような仕組みができていると考えられます。
実際に、私がネット起業家に送ったメールへの返事で、数人の方が殆ど同じ文面を返してきています。おそらくテンプレートを売ってもらえるんでしょうね・・。
彼らのTwitterを探すと、より稼げているネットビジネスマンにリプを送ってノウハウを聞こうとしていたり、より上の階級のネット起業家から「君はだれのコンサル生?」などの会話がされているのを見ることができます。わりと彼らの間ではこの流れが普通になっているんでしょうね。
彼らは別に稼げていない
これはどんなビジネスにも言える事ですが、もちろん第一人者や、初期の頃に始めていた人の一部に、実際に大金を手にしている方が存在する可能性はあります。しかし、実際にSNSで宣伝活動をしている方の中に本当に稼げている人がいるかどうかは怪しいところです。実際、Youtubeに上げたPR動画の再生数が3ケタに満たないような人ばかりです。Twitterのフォロワーが数万人いたとしても、購入したフォロワーであったり、月収300万円のはずなのに、ケータイのカメラで動画を撮影していたり・・。
堅実にHPでも作ってアフィリエイトで稼いだほうがよっぽど早いと思います。学生のうちから顔出し・本名出しというリスクはあまりにもデカいですし。
どうしてこの記事を書いたのか
友人が突然「ネットビジネスで食ってく」と言い出した事がきっかけです。
「商売っていうのは、どちらかが必ず不幸になる。人を騙さなきゃいけないんだ。だから俺は情報を売ってみんなが幸せな道を目指す!!!(ドン!!!)」
とかいうよくわからない理論を振りかざしてきました。
彼は関西のとある学生団体の主催するイベントに何度か参加していたのですが、何人かのネット起業家の方がその団体の名前をつぶやいているのも見つけました。合宿など、イベントの最中にビジネスの勧誘でもしてるんじゃないかなー、っていうのはちょっと勘ぐりすぎですかね。
世の中うまい話はないということで。
「◯◯万円稼げるノウハウ」=「そのノウハウの売り方のノウハウ」
だと思ったほうがいいですよー。
「月にウン十万円稼いでます!!!」と大きな声で叫ぶ事で人を集めてノウハウを売るビジネスですので、この記事で紹介したネット起業家さん方が本当にその金額を稼いでいるのかは、ちょっとあやしいですねー。
他にこんな記事を書きました。
「まとめサイトに洗脳された大人」と「まとめサイト思想に染まる若者たち」
家入一真氏の影響で高校生や大学生が電話番号&口座晒しをしている件について考えてみた。
奨学金に文句をつけるぐらいなら、大学なんて行かなければいいんだ。
*補足1