5698 (cache) アルピニスト野口健氏 「富士山は世界遺産にならない方がよかった」 - Infoseek ニュース

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アルピニスト野口健氏 「富士山は世界遺産にならない方がよかった」- ゲンダイネット(2013年9月4日10時26分)

  富士山の4登山道が2日、冬期閉鎖で通行止めとなり、夏山シーズンが終わった。にもかかわらず、登山者は一向に後を絶たず、自治体や警察が自粛を呼び掛ける事態になっている。今夏は世界遺産登録で“にわかクライマー”が急増したことも話題になったが、富士山の清掃活動を続けてきた世界的なアルピニストの野口健氏(40)は、「富士山を世界遺産に」と発言したことを猛烈に後悔しているという。その真意とは――?

 

 <覚悟がなければ“危機遺産入り”も>

 

 「富士山を世界遺産に」のイメージが強いからでしょう。登録後は会う人、会う人、僕と目を合わせるたびに「おめでとう」と祝福してくれます。だけど、僕は素直に喜べない。ホンネを言えば「登録が見送られればいい」とさえ思っていた。なぜなら「何のために世界遺産を目指したのか」。その肝心な部分が見えないからです。

 

  日本人は「世界」に評価されることが本当に好きなんだよね。しかし、評価され、世界遺産に登録された後、観光客がワッと押し寄せ、環境破壊につながったケースは多い。屋久島や知床とかね。富士登山者数はひと夏だけで、約30万人。あの標高では、世界に例のない数です。

 

  ただでさえ多い登山者が世界遺産によって激増する。すでにさまざまなトラブルも起きています。山小屋は足りず、御来光を拝みたい人は、自粛を呼びかけても弾丸登山するしかない。肌寒い山頂で日の出を待っていれば、トイレを我慢できなくなる。岩陰でソッとするしかないよね。バイオトイレはあるけど、一定の利用者数を超えれば、バクテリアの分解は追いつかない。そうやって自然が破壊されていく。

 

  ゴミ規制も後手後手だよね。数年前から外国人の富士登山者が増えてきたけど、ガイドが彼らにポイ捨てを注意すると、逆ギレされる。「僕らに雇われているアナタが拾え」って。日本流の「持ち帰りに協力を」は国際社会では通用しない。

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