「ザ・ベストテン」追憶 黒柳徹子と久米宏に“温度差”のなぜ
【芸能】
元TBSプロデューサー 山田修爾さん葬儀
2日の通夜にはサザンの桑田佳祐、SMAPの稲垣吾郎、秋元康など800人が参列。この日は番組の初代司会者だった黒柳徹子(80)と久米宏(69)ら200人が最後の別れに訪れた。
弔辞を読んだ黒柳は「テレビ生活60年の中で(ザ・ベストテンは)最もありがたい宝物です」「山田さんは清廉潔白な人でした」と故人を偲んだ。
「黒柳さんの落ち込みぶりが心配ですね」というのはさるテレビ関係者だ。
「亡くなった山田氏とは12年間の放送を通じて固い信頼関係で結ばれ、弟分のように可愛がっていた。山田氏も黒柳を公私にわたってサポート。定期的に食事をしたりと、心を許せる数少ない人間の一人だった。まさかひと回りも下の山田氏が先に亡くなるとは夢にも思ってなかったはずです」
<久米の“キャリア”は「Nステ」から>
見ているほうがツライほどだった黒柳とは対照的に、クールな表情を崩さなかったのが久米だ。TBSで山田氏の2年先輩にあたる久米は「早すぎる」「曲がったことが大嫌いだった」と振り返った。しかし、「黒柳にとって『ベストテン』の記憶は現在進行形でも、久米にとっては“過去完了”の終わった出来事なのです」というのは事情に詳しい関係者だ。
「実は『ベストテン』の最高視聴率(81年9月17日放送の41.9%)は女性問題で1カ月謹慎した久米が復帰した日。栄光の裏に、若き日の苦い記憶が詰まった番組でもある。だからなのか、これまで『ベストテン』の回顧特番の類いには出演していないはずです。そして、自身のキャリアは『ニュースステーション』からと考えている節があるのです」
出棺の際は懐かしの「ザ・ベストテン」のテーマ曲でお見送り。久米は何を思ったか――。