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【モータースポーツ】<遠藤智のGP_Circus>タカの三度目の正直2013年9月3日 17時30分 米国インディアナポリス、チェコ、そしてイギリスと続いた3連戦で、タカこと中上貴晶が3戦連続で2位になった。シーズン前半戦は開幕戦カタールGPで初表彰台に立ち、それからもフロントローの常連になった。しかし、決勝ではクラッチやギヤのトラブル、自分のミスなどもあって、なかなか表彰台に立てなかった。さらに、中盤戦のオランダGPでは決勝日のウォームアップで左鎖骨を折って欠場する。このケガの影響はシーズン前半戦締めくくりのドイツGPまで続いた。 シーズン前半戦の中上貴晶の評価は「どんな理由があったにせよ、ところどころで速いのだが、強さが足りない」というものだった。ライバルたちにとってもタカは「恐るに足らず」という存在だった。 スタートを決める。序盤にアドバンテージを築く。あとは後ろとの差を見ながら勝つ・・・というのがタカの狙いだった。しかし、これまでは一度も成功していない。それどころか、序盤にペースを上げすぎて前半にタイヤを使いすぎるために、後半はペースをキープできず、肝心なところで勝負が出来ないという苦しいレースが続いていた。まさに、ライバルたちにとっては「恐るに足らず」というライダーだった。 しかし、夏休み明けのインディアナポリスからの3連戦で、タカは連続2位という素晴らしいレースをした。インディアナポリスは予選3位とフロントローに復活。チェコとイギリスは2戦連続PP。そして決勝では連続2位と、この3戦だけのリザルトでいえば、タカの成績はズバ抜けている。インディアナポリスでは終盤にラバットに抜かれて2位だった。チェコとイギリスでは優勝争いに加わり、2位争いを制した。抜かれても抜き返す。一度ではなく、二度も三度も・・・という“しつこさ”。「ああ、こいつとバトルしたら嫌だな」というライダーへと成長したことを感じさせていた。 イギリスGPを終えて公式会見が終わり、タカが言った最初の言葉は、「また、また、また、の2位でした。でも今日はいいレースでした。限界まで走れました。力を出し切れました・・・」。勝てなかったことは悔しいけれど、でも、内容は嬉しい、というさわやかな表情だった。 こうして、3戦連続の2位となったタカ。三度目の正直は実現しなかったが、表彰台のシャンパンファイトでは、三度目の正直を果たした。インディアナポリスでは、ただただ豪快でシャンパンの泡で顔が見えなかった。「タカ、あれじゃ、だめなんだよ」と僕が言うと、「オランダでロッシが優勝したときの原稿にエンドーさん書いてましたね。それがちょっと頭の中にあったんですけどね・・・。わかりました。次はやってみます」と言ったが、チェコGPは唯一、表彰台が低いグランプリで、違うテクニックが必要になる。それはタカもすぐにわかったようで、「ロッシのように下に向けてシャンパンファイトするという技は使えなかった」と笑った。そしてイギリスGPの行われたシルバーストーンでは三度目の正直とばかりに、ご覧のようなシャンパンファイトをすることが出来たのだ。 次戦はミサノ。「今度こそ」と気合満点のタカ。成長した走りは勿論のこと、コツを掴んだシャンパンファイトが実に楽しみなのである。 PR情報
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