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【モータースポーツ】

【F1】レッドブル、ウェーバー後任にリチャルド ニューウェイ氏「大きく育てる」〜若手起用でチームに落ち着き

2013年9月4日 8時47分

来季の起用発表

 F1のレッドブルは2日、2014年のレースドライバーにダニエル・リチャルド(24)=オーストラリア=を起用すると発表した。マーク・ウェーバー(37)が今季限りでF1を去ることを6月に発表して以来、後任候補として現ロータスのキミ・ライコネン(33)からフェラーリのフェルナンド・アロンソ(32)の名前まで浮上したが、最終的には10年にリザーブドライバーの経験があり、兄弟チームのトロロッソで奮闘するリチャルドの昇格を決めた。契約は来年から複数年。

     ◇     ◇     ◇

 混迷を極めたレッドブルの来季シートは、レッドブルの若手育成プログラムでF1まで駆け上がってきたリチャルドの昇格で落ち着いた。チームの技術部門を取りまとめるA・ニューウェイさんは「マークが引退を発表して以来、クリスチャン(ホーナー代表)とヘルムート・マルコ(チーム首脳)、デートリッヒ・マテシッツ(チームオーナー)とドライバーマーケットを注意深く観察してきた。経験が豊富で結果も期待できるドライバーを選ぶこともできたが、将来性のある若手を大きく育てることにした」と経緯を説明。数多くの候補をじっくりと吟味した結果、若さと将来性を最重視したようだ。

 無理もない。コンビを組むのはドライバーズタイトルを3連覇し、今年もランキング首位を走るセバスチャン・ベッテルだ。一時は07年の世界王者ライコネンが最有力候補だったが、大物を迎えてチーム内がぎくしゃくするより、リザーブドライバーを経験するなどチームを理解し、かつ気心が知れているリチャルドのほうがチーム内も落ち着くだろう。

 「14年のレースドライバーにダニエルを決められ、素晴らしい気持ちだ。若くて才能を持ったドライバーなうえに、彼は献身的だ。とても理にかなった選択になった」とホーナー代表はコメント。08年にレッドブルの若手育成ドライバーとなり、英国F3(09年王者)やワールドシリーズbyルノー(10年ランク2位)で結果を残してF1に駆け上がった子飼いの若手の才能を高く評価する一方で、チームプレーの重要性も強調した。

 F1参戦4年目にしてトップチームのシートをゲットするリチャルド。「本当に最高の気分だし、体の中が興奮しているよ。11年にF1デビューして以来、この瞬間を待っていたんだから。来年はおそらく最高のチームと一緒に戦うことになるが、その準備はできている。10番手を争うためにF1にいるわけじゃない。何をすべきかは分かっている」。一部では3年解約という報道もあるが、期待に胸を膨らませながらも、すでにチャンピオンチームの一員として戦う心構えもできているようだ。(田村尚之)

 ▽ダニエル・リチャルド

 1989年7月1日生まれ、24歳。オーストラリア・パース出身。08年F・ルノー2.0西ヨーロッパカップ王者。翌09年は英国F3に参戦、6勝を挙げて王座獲得。同年のF1若手ドライバーテストにレッドブルから出走し、最速タイムを記録。11年のイギリスGPでHRTからF1デビュー。12年にトロロッソに移籍し、ランク18位。今季は第3戦中国で自己最高位の7位。現在ランク14位。

 ○…レッドブルがラインアップを発表したことで、ライコネンの落ち着き先が注目される。8月末時点でマネジャーがレッドブルとの交渉が決裂したことを明かしており、今回の発表は既定路線だった。残るは古巣のフェラーリ入りながら、S・ドメニカリ代表は今週末のイタリアGP(8日決勝)でラインアップ発表を行わないとし、F1公式サイトのインタビューでも「第一候補はフェリペ(マッサ)」と明言しているだけに旗色は悪い。結局、ロータス残留に落ち着くのかもしれない。

 

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