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【プロ野球】

白仁田プロ初勝利 スタンの代役で6イニング1失点

2013年9月4日 紙面から

ウイニングボールを手に笑顔の白仁田

写真

◇阪神10−1DeNA

 阪神が15安打10点で大勝。1回にマートンの2ランで先制。4回の上本の3ランなど着々と加点した。6イニング1失点の白仁田はプロ初先発で初勝利。DeNAは三浦が6失点と乱れ、自力でのクライマックスシリーズ進出の可能性が消滅。

 巡ってきたチャンスで、6年目の白仁田が自分の力をマウンドで表現した。腰の張りで登板前日に2軍落ちしたスタンリッジに代わって、急きょ回ってきたプロ初先発の舞台。左打者へのカットボールなどがさえ渡り、DeNA打線を6イニング6安打1失点。待望の初白星を手にした。

 「申し訳ないという気持ちです。うれしいというのはないです」。初勝利とは思えない発言だったが、その表情は明るかった。長らく苦悩の日々を過ごしたドラフト1巡目右腕。毎年オフの自主トレ期間やキャンプでは、ブルペンで首脳陣がほれぼれするような球を投げ、期待株として名が挙がっていたが、実戦に入ると良さを発揮できなかった。「若手が伸びない阪神」を象徴する一人に甘んじていた。

 年齢的にはもう若手ではない。10月で28歳。勝負の6年目は、自分を刺激するいい材料があった。ルーキー藤浪の存在だ。藤浪の197センチに劣らない189センチの長身で、遠くから見たシルエットが似ていることから、キャンプ中はファンに「フジナミ!」と間違われて声を掛けられることがあった。活躍して認知されたいという思いを胸に秘め、2軍で17試合に投げて4勝1敗、防御率2・32と結果を残してチャンスを待った。

 「きょう、2軍戦で先発する予定だったので、最初は少し力んだけど緊張することなく投げられました」と白仁田。本来ならウエスタン・リーグのソフトバンク戦(甲子園)で投げていたはずが、一躍ヒーローに。2日に51歳の誕生日を迎えた和田監督は「点差もあったけどこれで一皮むけてくれた。もう一度見てみたいというのを見せてくれた」。孝行息子の快投は、何よりのプレゼントだった。 (中谷秀樹)

 

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