1 心がけよう「ココロのセルフメンテナンス」

土屋太鳳さんインタビュー 「目の前の世界だけがすべてじゃない」

映画のテーマは「自殺は絶対にしちゃいけない」

主人公が自殺してしまう悲しさをいろんな人に考えてみてほしい。

『赤々練恋』で私が演じた樹里は、自殺してしまった高校生の役です。みんな一生懸命生きようとしているのに、ちょっとしたことで親友と気持ちがすれ違っていく様子などは、演じていても悔しくて悲しいことでした。でも、これは誰の日常にも起こりうることですよね。だから、できるだけたくさんの人にこの映画を観ていただいて、「どうすればよかったのか」を考えてみていただきたいと思います。
映画を通じて、残されたご家族の悲しみを知ることもできました。私自身、まだ本当の辛さは経験していないのかも知れないですが、どんなに辛いことがあっても、自ら命を捨てるという選択は絶対にしちゃいけないと感じました。

「平成25年度 自殺予防週間」のポスターにも起用された土屋さん

舞台挨拶で勇気付けられるのは観客席で輝いている「笑顔」の力。

映画では「笑顔」が大切なポイントになっています。元気な時は当たり前過ぎて気にも留めないことなんでしょうけど、笑顔って本当に大切だと思います。舞台挨拶などで、観客の方に「笑顔がキラキラしてたよ」とか、うれしい言葉をいただくことがあるんですけど、私から見れば、逆に観客席で見守ってくださっている人たちの笑顔がキラキラ輝いて見えるんです。そんな時は、このお仕事を選んで本当によかったなと思えます。
ラストシーンで、樹里は自殺してしまったことをとても後悔します。でも、死んでしまったら取り返しがつかないことですよね。私自身、この映画での体験をしっかりと心に刻んで、家族と笑顔を大切にできる大人になりたいと思っています。

「目の前の世界だけがすべてじゃない」という母の言葉が心の支え。

私が悩んでいる時に、母がくれた言葉があるんです。「目の前の世界だけがすべてじゃない」って。何かひとつ上手くいかないことがあったとしても、世界は広いし、まだ自分が出会っていない人がいっぱいいる。だから、落ち込んでないで自分が生きていける場所や、つながる人を探しなさいというアドバイスです。
悩んでいる時は、目の前のことしか見えなくなってしまいがちですよね。だから、母がくれたこの言葉は、今の私にとって「元気」のおまじないになっています。悩みを抱えている人は多いでしょうけど、広い世界を見るようにして、どうか自分が輝ける場所を探してください。私もこの言葉を支えにしながら、歩んでいきたいと思っています。

撮影協力:AurAスタジオ

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