<日本ハム3-2ソフトバンク(3日)>ソフトバンクが3日の日本ハム戦(東京ドーム)に2―3で競り負けた。
2戦2勝のバリオスが初KOを食らうなど、残り試合数も少なくなってきている状況で、痛過ぎる黒星だ。だが、それでもホークス首脳陣は裏目に出ることも覚悟の上で、優勝だけを見据えて戦う方針を決定。首位・楽天とは7・5ゲーム差に開いたが、それでも“2、3位狙い”の戦いをするつもりはない。
初登板から2戦2勝でチームの救世主となっていたバリオスがついに止められた。
相手の日本ハムは8月18日の一軍初登板で初勝利を挙げた相手。前回対戦を踏まえて「コンディションはグッド。日本ハムはいいチーム。中田は(故障で)外れているが大谷がいる。気を付けたいと思う。最初に投げたときはよかったし、いい投球をしたい」と話していた。
しかし、初回にそのルーキーに痛打を許す。二死一、二塁からスライダーを捉えられて右翼線へ運ばれる先制の適時二塁打。3回には陽の中前適時打を浴びて、4回に二死一、二塁のピンチを背負った場面で降板となった。
試合前の時点で28試合を残して6・5ゲーム差の3位。数字上でいえば逆転優勝は限りなく難しくなっている。まずは3ゲーム差の2位・ロッテに照準を絞りつつ、CS(クライマックスシリーズ)出場権確保を念頭に入れながら戦うことも作戦としては考えられる。
ただ、高山投手コーチが「ウチが優勝を目指して戦っていくという姿勢は全く変わらない」と話すように、秋山監督に守りの考えは一切ない。狙うは優勝のみ。「確かに楽天には田中という絶対的な投手がいるが、その田中に(終盤の疲れによる不調など)何かがあれば、一気にガタガタといく可能性だって十分にある」(あるコーチ)
首位を走った経験のない楽天が失速する可能性がゼロではない以上、場合によっては仕掛けたことが裏目に出ることも承知の上で、逆転Vだけを見据えて勝負手に打って出る。早いイニングからのリリーフ総動員だけでなく、エース摂津の中5日での先発を解禁するのも、優勝の2文字を追うからこそなのだ。
CS圏外への脱落も覚悟の上、秋山ホークスの大勝負は吉と出るか。
ナイターSG「第59回モーターボート記念」、1日行われた優勝戦は毒島誠(29=群馬)が先マイから早々と独走に持ち込み、SG初制覇を成し遂げた。