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竜巻から一夜 見当つかない被害額「まさか…」ぼう然の越谷市民

越谷市では、一夜明けても電線に木の枝が引っかかり、がれきが散乱していた
埼玉、千葉に大きな被害をもたらした竜巻。越谷市では、一夜明けても電線に木の枝が引っかかり、がれきが散乱していた
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 埼玉県越谷市と千葉県野田市などで2日発生した突風被害から一夜明けた3日、被害が大きかった地域では停電が続き、一部の学校が休校した。気象庁は竜巻と断定し、突風の強さを6段階で示す「藤田スケール」は強い方から4番目の「F2」と判断。越谷市では住民らが復旧作業を進めながら、「まさか越谷が竜巻被害に遭うなんて」と信じられない様子だった。

 大きな被害を受け休校になった越谷市立北陽中学校に隣接する市立第二学校給食センター。調理場は天井の一部の鉄骨がむき出しになり、割れたガラスが床に散乱。直径約2メートルの釜のふたがひしゃげ、竜巻の威力のすさまじさを物語っていた。朝から職員が総出でがれきを撤去したり、敷地内の倒れた木を切り倒すなど作業に追われた。

 矢島幹雄所長(54)によると、2日は始業式で給食はなかったが、翌日に備えて職員約15人が食器の洗浄作業などをしていたところ、「物凄い風があっという間に迫って通り抜けていった」という。職員は、肉や魚などを保存する広さ6畳ほどの冷蔵室に避難。別の作業場にいた50代女性と30代男性の2人が逃げ遅れ、ガラスで頭を切るなどのケガをした。

 釜は周辺機器なども含めると1台700万〜800万円といい、矢島所長は「被害額がどれくらいなのか、全く見当もつかない」と頭を抱える。復旧には1カ月以上かかる見込みで、同センターが受け持つ小学校7校、中学校5校の給食は、当面は市内の別の給食センターが請け負う。「夏休みが明けて職員たちも頑張ろうと言っていた矢先だった。子供たちも給食を楽しみにしていると思うので、一日も早く再開したい」と話した。

 会社員岡田常男さん(53)の自宅も竜巻の通り道になったとみられ、屋根瓦や窓ガラスが飛ばされ、室内も散乱。岡田さんは当時仕事先にいて、自宅にいた娘から連絡を受けて帰宅したといい、「この状況を見たときは言葉が出なかった。まさかウチがこんなことになるなんて…」とぼう然。しばらくは近くの集会所に身を寄せ、仕事を休んで復旧作業を進めるという。

 親戚宅の片付けを手伝いに来ていた60代の男性は「思い出の写真や時計などの貴重品がなくなってしまったみたい」と心配そう。「ドーンという凄い音がしたので、地震かと思った。地震には備えていたけど、竜巻に襲われるなんて」と信じられない様子。一家で片付けをしていた会社員関根重光さん(62)も「生まれた時からここに住んでいるけど、まさか竜巻の被害に遭うことになるとは思わなかった」と驚いていた。

[ 2013年9月4日 06:00 ]

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