房総半島東側で巨大地震可能性 専門家調査9月1日 19時31分
関東大震災を引き起こした巨大地震は、神奈川県から房総半島の西を震源域として発生しましたが、最新の研究で、房総半島の東側でマグニチュード8クラスの巨大な地震が起きる可能性があることが分かり、専門家が調査を進めています。
関東南部の地下は、フィリピン海プレートと呼ばれる海側のプレートが陸側のプレートの下に沈み込んでいます。
2つのプレートの境目では、神奈川県から房総半島の西に当たる領域を震源域として、90年前に関東大震災を引き起こした巨大地震が発生しました。
さらにおよそ300年前には、神奈川県から房総半島の東の沖合にかけての領域を震源域として巨大地震が発生するなど、マグニチュード8クラスの地震が繰り返されてきました。
房総半島では、地震の際、地面が大きく隆起することが分かっていて、地質調査の結果から、地震が起きる間隔、周期は最短で200年程度とされてきました。
ところが、最近の地質調査で、隆起してできた地面のうち、これまで知られていない年代のものが房総半島の東側で見つかりました。
このため、産業技術総合研究所の宍倉正展チーム長は、房総半島の東側ではこれまで知られていない巨大地震が起きていた可能性があると指摘しています。
宍倉さんは「関東では未知のタイプの地震が起きていた可能性がある。首都のすぐ近くで巨大地震が起きるかもしれないと考えておく必要がある」と話しています。
房総半島の東側では、GPSによる地面の観測データから、地震が起こりやすくなっている可能性を示す研究結果もあり、宍倉さんたちの研究グループでは、ボーリング調査を行って、地震が起きる間隔などを調べることにしています。
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