【NQNニューヨーク=古江敦子】3日の米株式相場は大幅高で始まった。午前9時35分現在、ダウ工業株30種平均は3連休前の8月30日終値に比べ106ドル48セント高の1万4916ドル79セントで推移している。上昇幅は一時120ドルを超えた。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は同44.29ポイント高の3634.16となっている。米国によるシリアへの早期の軍事介入への警戒感が一段と後退したことで買い安心感が広がっている。通信業界で大型M&A(合併・買収)が相次ぎ、株式市場への資金流入が続くとの期待から投資家が運用リスクを取る姿勢を強めている。中国株や日本株の上昇も好感されている。
マイクロソフトが携帯電話大手のノキア(フィンランド)から主力の携帯電話事業を総額54億4000万ユーロで買収すると発表。ノキアの米預託証券(ADR)は財務改善などを見込んだ買いで急騰。マイクロソフトは買収に伴う負担を意識した売りに押されている。
通信大手ベライゾン・コミュニケーションズは2日、英ボーダフォンとの合弁企業で米携帯電話最大手のベライゾン・ワイヤレスを完全子会社化すると発表。株式の買収価格が1300億ドルと事前の報道どおりだったため、材料の出尽くし感からベライゾン株とボーダフォンのADR価格は下げている。一方、同業のAT&Tやスプリントは小幅高で推移。
ダウ平均の構成銘柄では、米銀大手JPモルガン・チェースや機械・航空機関連のユナイテッド・テクノロジーズが上昇。保有する中国の銀行株を売却すると伝わった米銀大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)も上げている。
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