米国のシリア軍事介入、下院指導部が支持表明
[ワシントン 3日 ロイター] - オバマ米大統領は3日、米国によるシリアへの軍事介入をめぐりホワイトハウスで議会指導部と会談し、速やかな議会採決を要請した。下院の民主・共和両党指導者は会合後、限定的な軍事介入を支持する考えを示した。
大統領は会合で、シリアへの軍事介入が限定的な範囲にとどまるとあらためて強調すると同時に、米国としてシリアの反体制派を支援するより広範な計画があることも説明した。
会合後、共和党のベイナー下院議長とカンター共和党下院院内総務、民主党のペロシ下院院内総務は、シリアへの軍事介入を支持すると表明。
ベイナー議長は記者団に対し「アサド大統領(の行為)を止め、このような行為が許されないということを世界中に示す能力があるのは米国だけだ」と語り、他の議員も介入要請を支持すべきとの考えを示した。
大統領は会合で、シリアへの軍事介入はイラクやアフガニスタンのような長期的なものにはならず、限定的な範囲にとどまるとあらためて強調。「われわれが想定しているのは限定的で釣り合いのとれたものだ。アサド大統領の能力を低下させるものになる」と述べた。
その上で「同時に、反体制派の能力強化につながるより広範な計画もある」とした。
下院の与野党指導部が介入への支持を表明したことはオバマ大統領にとって追い風となる見通しだ。ただ、民主党をはじめとする多くの議員の間では大統領の決議案草案について、地上部隊の投入やシリア以外の国への攻撃にも道を開きかねないとの懸念があり、地上戦の余地を排除するよう文言を修正すべきとの声も上がっている。
大統領は「きょうの会合出席者が抱く様々な懸念に耳を傾けたい。それらの懸念は対処可能であると確信している」と述べ、議会側の懸念に対応する用意があることを示唆した。
会合にはマコネル上院院内総務(共和党)や軍事・安全保障に関わる上下両院委員会の委員長らも出席した。
*内容を追加して再送します。
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